好き、と言える俺に。 (ページ6)

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山田「ごはん？いいよ？そんなかしこまって言う必要ないのに」

伊野尾ちゃんと裕翔が出ていった後涼介はけらけらと笑いながらそう言った。

僕は涼介のことが好き。

その事実に気付いたときから、涼介と遊ぶとき、ご飯食べに行くとき。

そして最近では皆と話すときまで、涼介との一定の距離を保つようになった。

そんなこと、涼介は気付いてないんだろうな…。

きっとみんなも。

バレないように気をつけてはいるから。

だってアイドルだよ？相手も僕も男だよ？誰が許してくれるのさ、…。

知念「いや、なんとなく。ふと思ってさ」

山田「ご飯行きたいな〜って？ご飯食べ終わった直後に？」

またけらけらと笑う涼介。

そう。今は遅めの夜ご飯(涼介手作り。僕も手伝ったよ)を食べた直後。

まぁ、他の皆はくたくたになって涼介の家の寝室で寝てるけど。

知念「別にいいでしょ、僕の財布なんだから」

山田「うわっ、絶対俺のことじゃん。ひどーい！」

少しの恥ずかしさと気まずさを誤魔化すために悪態をついてみた。

知念「次はどこ行こっか。ご飯。ねっ、財布。」

やっぱり涼介はけらけらと笑ったあと、

山田「どこまででもついていきますよ？…お嬢様。」ﾆｺ

…この笑顔が、みたいから。

僕の気持ちは伝えるべきではないんだ。