好き、と言える俺に。 (ページ33)

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山田「恋みくじだってさー」

知念「やってみる？」

スタッフにどうぞ、と手持ちのカメラを渡されたので2人でお金を入れて、恋みくじ♡と書かれている箱からおみくじを引く。

知念「一緒に開ける？」

涼介が頷いたのを見て2人でせーのっ、とおみくじを開いた。

　

山田「うっわ、小吉」

知念「……微妙だね、テレビ的に」

山田「しかたないじゃん…、」

　

そう言って涼介はむすっとした顔を浮かべて、

山田「ちぃは？」

と首をこてん、と傾けた。

そーゆーとこだよ…、いろんな子が涼介を好きになるのは、と少しあきれた思いでおみくじへと目線を移す。

知念「僕はね、………」

下を見ると少しだけ透けて見える小という字。

嫌な予感しかしない。

さっきは少ししか開けなかったおみくじをしっかりと開くとやはり、

"小吉"と書いてあった。

山田「勿体ぶんないで教えてよ」
　

知念「…しょうきち」

山田「えっ、うそぉ」

目を丸くするとはこういうことだ、というほど目を丸くして、涼介はけらけらと笑った。

山田「俺ら運悪すぎじゃん」

知念「そうだね」

山田「まぁ、しかたないよねぇ、出ちゃったものは」

おみくじだからしかたないけど、気分が落ち込むのは、ぼくだけみたい。

今恋をしてるからこそ、おみくじの結果が悔しいのは、。

僕だけ、みたい。