好き、と言える俺に。 (ページ32)

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すっ……、

ぱさっ………、

僕の手と服が擦れて小さな音が鳴る。

山田「…知念？そんな手動かしてどーしたの？」

手を小さく出しては引き、出しては引きを繰り返す僕。…涼介に気付かれてたみたい。

知念「なんでって、… ねぇ」

1個目の現場？フォトスポットみたいなのが終わって、
(あ、そこでは涼介と今流行ってるらしいギャルみたいなカップル写真を撮りました♡)←

まぁ、色々あった結果涼介が手、繋ぐのわすれてるみたいで。

まぁ、僕と手を繋ぎたくないだけなのかもだけど。

なんか手を繋いでないと不安で、手持ちぶさたなかんじ。

それに、平日にしては人が多いから迷子になりそうでこわい。まぁ、横にも後ろにもスタッフはいるんだけどね。

知念「なんでもなーい」

山田「そう」

と笑うと涼介は僕のとなりに並んで歩き始めた。

山田「なんだかんだ楽しいねぇ」

知念「そうだね」

他愛もない、中身なんてなにもない会話をする。

でも、その時間が楽しいんだよね。

山田「次の場所につきましたーってここ、？」

知念「神社っぽいね」

周りを見渡すと、人数は少ないけれど、その中でもやっぱりカップルが多い。

……ほぼ男しかいないロケ隊でくると恥ずかしいしきまずいんですけど？