好き、と言える俺に。 (ページ28)

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わかってる。わかってるはずなのに、。

数日前に、涼介と裕翔が二人でカルボナーラ食べてたなんて、知ってるのに。

知念「これが嫉妬ってやつなんだろうなぁ」

はぁ、とため息をつく僕。

いつからこんな乙女になっちゃったんだろう…？

涼介と裕翔のインスタには、それぞれ、

"裕翔とご飯っ、カルボナーラ作ったげた"

"涼介にご飯つくってもらった。めちゃくちゃ美味しかった！！"

とご丁寧にツーショット写真まで載せてあった。

伊野尾「全然楽しそうじゃないじゃん、」

せっかくご飯来たのに、とぼやく伊野尾ちゃん。

知念「…っあぁ、ごめん」

伊野尾「嫉妬、とかさ、？やめて今を楽しめればよくない？それとも……俺とじゃ嫌？」

知念「全然っ！！」

嫉妬って……、聞こえてたんだ。

と思いながら、こてん、と首を傾げて少し寂しそうな顔をしてる伊野尾ちゃんを見ると、

不覚にも可愛いと思ってしまった自分がいる。

伊野尾「あ、そうだ。こんなこと言った直後に言うことじゃないんだけどさ、」

ふっ、と小さく息を吐いてから伊野尾ちゃんは

"山田と知念、二人でロケだって"

と言った。

……仲の良い僕らは二人のロケなんて、慣れたもので、いつも気楽にできた。

なのに、。

今日は、今日だけは、伊野尾ちゃんの言葉が本当だとは思えなくて、

嬉しい、という思いより、気まずい、という思いが勝ってしまった。