好き、と言える俺に。 (ページ21)

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知念「大好きって伝えてもいいのかな」

そう言葉にしながらも、自分がとても面倒くさい人間だと感じた。

知念「わかってるよ、面倒くさいって。でも相談できるの裕翔しかいないから」

中島「ふふふ、可愛いじゃんぷの姫に助けを求められたら助けに行くしかないでしょう？」

にこり、と笑うゆーてぃ。

知念「まー、僕を助けに来ない人間いないから」

中島「さすがゆうりお嬢様。」

一通り茶番を行った後で本題に入る。

知念「好きだって、言えたらいいよ。でも言えないんだもん」

中島「なんで？」

　

なんで、って……

知念「断られたとき嫌じゃん、今後きまずくなる」

それに…

知念「僕らにはファンがいるから。応援してくれる何よりも大切なファンの子たちが。」

　
中島「うん」

知念「なのに涼介を奪っちゃったらひどいでしょう？大切な人なんて1人いればいいんだから。それに、涼介にも、大切なファンがいるから」

自分の言葉をなんとか言語化してみる。

中島「なんで？」

さっきのなんでよりも不思議がってるゆーてぃ。

知念「なんでってなんで、？」

　

中島「大切な人が1人じゃなきゃだめって誰が言ったの」

顔を上げるとゆーてぃが首を傾げて困ったように笑っていた。