リング 02 ページ15
Sho side
どれぐらいほっておかれただろう。
ブランケットのせいでうとうとし始めた頃に、ドアが開く音がした。
「智くん…遅いよ。早く取って？」
「ん…まだ待って」
智くんに右手を持ち上げられて
薬指に冷たいモノが通された。
もしかして…
さっき言ってたことって、こういうことなの？
はい、いいよ。と智くんが言って、視界を遮っていたブランケットが取られた。
真っ先に右手を見ると、あの絵に描いてあったものと同じデザインの指輪が、キラリと光っていた。
「智くん…これ……」
「ふふ、気に入ってくれた？」
だんだんぼやけていく視界の中で、
彼の右手にも指輪が光っているのが見えた。
智くんの男にしては綺麗な手が、俺の目から出る涙を拾ってくれる。
「泣き虫だなぁ、翔くんは」
「う、るさい…！」
「ふふ。可愛い」
可愛くないって叫ぼうかと思ったけど、涙が止まらないからやめておいた。
彼は、本当にカッコイイ。
いつもぼんやりしてるのに、いざとなると頼りがいがあって
底なしの優しさが俺を包み込んでくれて
俺を、全力で愛してくれる。
サプライズ、なんてめんどくさいこと、絶対やらないと思ってたのに
こんな…こんなキザなことをしてくれるなんて
「薬指に指輪をはめるのはね、聖なる誓いって意味があるんだよ」
だから、おいらは永遠の愛を誓うよ。
歯が浮くような、そんなセリフ。
こんなに…泣くほど嬉しいと感じるなんて
俺はどうかしてんのかも。
智くんの唇が目尻に
瞼に
頬に
優しいキスは、唇に落ちて
至近距離で、智くんが囁くように言った。
「ねぇ、翔くんは誓ってくれないの？」
そんなの、決まってるじゃない。
答えなんて、ひとつしかないよ。
「俺も、そう誓います」
ふにゃん、と智くんが柔らかく微笑んだ。
俺はよろしくの意味を込めて、智くんの唇に自分のを重ねた。
［Fin.］
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杏子(プロフ) - 智夏さん» いえ！すっかり遅くなってしまって申し訳ありませんでしたm(_ _)m 私も妄想しながら可愛いと思ってました…(笑) ありがとうございます、頑張ります♪ (2014年10月13日 18時) (
レス) id: 258e3cb10c (このIDを非表示/違反報告)
智夏(プロフ) - 杏子さん、リクエスト書いていただきありがとうございます♪可愛いおおちゃんが見れてよかったです笑。テスト期間中なもんで見るのが遅くなってしまいました汗。これからも、更新頑張って下さいね(*´∀`) (2014年10月13日 16時) (レス) id: e7dcc09139 (このIDを非表示/違反報告)
杏子(プロフ) - 大宮ぁ〜!!さん» 分かります〜！挙句の果てには馬鹿にされたりもします、私 (笑) (2014年10月13日 15時) (レス) id: 258e3cb10c (このIDを非表示/違反報告)
大宮ぁ〜!!(プロフ) - 杏子さん» そうそう!!さらーっと！でも、あんまり話してるとウザがられるし…。辛いです（つд；*) (2014年10月12日 0時) (レス) id: 768aa613bc (このIDを非表示/違反報告)
杏子(プロフ) - 大宮ぁ〜!!さん» 私と全く一緒です！ さらーっと流されますよね…(笑) (2014年10月11日 20時) (レス) id: 258e3cb10c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杏子
| 作成日時：2014年8月10日 0時
