たまには【OS】 ページ1
櫻井 side
マンションの部屋の鍵を開けて中に入ると、見慣れたスニーカーが揃えて脱いであった。
───そうか、今日はあの人来る日だった。
自然と顔が綻ぶのが分かる。
リビングのドアを開けると、猫背の後ろ姿が目に入った。
「あ、しょーくんお帰り」
俺に気付いたホロ酔いの智くんが、優しく微笑んだ。
「ただいま。何見てたの？」
「んー？VS嵐。おれたまにしか見ないから」
「ふはっ、見過ぎてワケわかんないって言ってたの誰でしたっけ？」
「そんなこと言ったっけ？」
荷物をソファーに置いて、ビールを飲む智くんの横に座る。
「あ、んふ。この時のしょーくん可愛かったなぁ」
「やめてよ。恥ずかしかったんだから」
ふふふ、と笑い合って、少しの沈黙。
ちらりと智くんを見ると、智くんもこっちを見ていた。
「…何か、久しぶりだな」
「え？」
「翔くんと、二人きりになるの」
言われてみると、そうかもしれない。
智くんのドラマが終わって、生放送の番組があって。
尚且つ個人の仕事もあって。
ここ最近、智くんと二人になることすらあまりなかった。
「…寂しかった？」
「え？」
「寂しかったって顔、してる」
流石だなぁ、智くん。
俺の考えてたこと、すぐ分かっちゃうんだもん。
「…ご名答。さすが大野さん」
「やだ」
「は？」
「“大野さん”って、やだ」
智くん、て翔くんに呼ばれるの、好きなんだから。
ふにゃりと微笑んだ智くんがそう言った。
「…うん、ごめんね。智くん。寂しかったよ」
たまには素直になってみるのも、いいよね？
智くんは驚いたように目を見開いてから「おいらも寂しかった」って、笑ってくれた。
［Fin.］
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 585人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
杏子(プロフ) - 智夏さん» いえ！すっかり遅くなってしまって申し訳ありませんでしたm(_ _)m 私も妄想しながら可愛いと思ってました…(笑) ありがとうございます、頑張ります♪ (2014年10月13日 18時) (
レス) id: 258e3cb10c (このIDを非表示/違反報告)
智夏(プロフ) - 杏子さん、リクエスト書いていただきありがとうございます♪可愛いおおちゃんが見れてよかったです笑。テスト期間中なもんで見るのが遅くなってしまいました汗。これからも、更新頑張って下さいね(*´∀`) (2014年10月13日 16時) (レス) id: e7dcc09139 (このIDを非表示/違反報告)
杏子(プロフ) - 大宮ぁ〜!!さん» 分かります〜！挙句の果てには馬鹿にされたりもします、私 (笑) (2014年10月13日 15時) (レス) id: 258e3cb10c (このIDを非表示/違反報告)
大宮ぁ〜!!(プロフ) - 杏子さん» そうそう!!さらーっと！でも、あんまり話してるとウザがられるし…。辛いです（つд；*) (2014年10月12日 0時) (レス) id: 768aa613bc (このIDを非表示/違反報告)
杏子(プロフ) - 大宮ぁ〜!!さん» 私と全く一緒です！ さらーっと流されますよね…(笑) (2014年10月11日 20時) (レス) id: 258e3cb10c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：杏子
| 作成日時：2014年8月10日 0時
