【33】 Birthday／R.IMAICHI ページ33
◆
何で………
こんな時に………
『………そっか。仕事なら、仕方ないね。』
三日前………
あなたは…いつもと変わらない、優しい声で言ってくれたけど。
大切な人の誕生日に、一緒にいられないのは…やっぱり、ちょっと……いや、かなり凹む。
『Aが忙しいのは、分かってるから。気にしなくていいよ。次、会えるのを楽しみにしてるから。頑張ってきて。』
「うん……隆二くん。本当、ごめんなさい。」
この時は………
まさか、こんな事になるなんて…思いもしなかった。
その日は、朝から何となく体調が変で。
何とか仕事を終えて、家に帰ったら……何年振りかの、高熱。
寒気と関節の痛みに、顔を歪めながら…ベッドに、倒れ込んで。
そのまま、意識を手放した……………
翌日も、熱は下がらなくて……会社へ連絡するのが、精一杯で。
壁伝いに、キッチンへ向かい…ミネラルウォーターのペットボトルとアイスピローを手に、ベッドへ戻った。
普段は、平気だけど……こんな時は、流石に心細い。
でも。
彼には、絶対に……言いたくない。
だって………
彼は、“特別な人”だから……………
結局………
その翌日も、会社を休む事になって…水分補給をしながら、ひたすらベッドの中だった。
翌朝………
違和感に気付いて、目が覚めたら…目の前が真っ暗で、体が動かない。
一瞬、パニックになった私に…
「……大丈夫？」
いるはずのない人の声が、聞こえた。
「全然、連絡取れないから…めちゃくちゃ、心配した。」
「隆二、くん……」
顔を上げたら………私を抱きしめている彼の、優しい両瞳があった。
「管理人さんに、“親戚です！”って嘘ついちゃった。」
「えっ……」
「“三日間、連絡とれない！”…って言ったら、慌てて開けてくれた。」
悪戯っ子みたいに、愉しそうに笑う彼に……何も、言えなくなる。
「俺にうつすの嫌だから、連絡しないつもりだったんでしょ？ 全く…Aはいつも、一人で頑張ろうとし過ぎ。」
彼の額が、私の額に重なる。
「こんな時くらいは、頼って欲しいんだけどな。」
「……ごめんなさい。」
「………許す。」
優しい笑顔をくれた隆二くんは…私を、もう一度抱きしめた。
◆
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愁(ｼｭｳ)(プロフ) - 舞花さん» 舞花さん。ありがとうございます！ 本当…このインタビュー、いつか実現しないかなぁと思う、今日この頃です。（笑） (2018年10月15日 21時) (
レス) id: 2a9117ff92 (このIDを非表示/違反報告)
舞花(プロフ) - 是非、翔ちゃん健ちゃんコンビを見てみたいものです(≧∇≦) (2018年10月15日 18時) (レス) id: 06beefc88f (このIDを非表示/違反報告)
愁(ｼｭｳ)(プロフ) - サハラさん» 遅くなりました！m(_ _)m 訪問＆コメント、本当に有難う！ 超短編なので、読みやすいかと思います。（笑） 気楽に、お楽しみ下され♪（笑） 感想などあれば、またお聞かせ下さいな♪(^-^) (2018年7月11日 1時) (レス) id: 2a9117ff92 (このIDを非表示/違反報告)
サハラ(プロフ) - 昨夜に一度、そして今もう一度来てしまいました(’-’*)♪美味しい所を一口ずつ、まさにより取りみどりの贅沢♪♪愁ちゃんの文章の大人な空気感がやはり好きです♪またつまみ食いしにきます！ (2018年7月7日 11時) (レス) id: 5a1d2d4503 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：愁(ｼｭｳ)
作成日時：2018年7月5日 10時
