思うところは色々あって ページ36
あ、...
「どうした?」
『煉獄さんって、無限列車の任務に就いてましたよね?』
「あぁ、確か。」
『あ、の、、その任務に私の同期たちが向かってる筈なんです!』
「なるほどな、心配だろ。行ってきていいぞ。」
『ほ、本当ですか!』
「あぁ、やることやり終わってるし、お前は休み。大切なんだろ。お前が大切にしたいなら、それを大切にさせてやらなくて何が師範だ。行ってこい。」
『ありがとうございます!!』
必要最低限の荷物を少しまとめて、任務ではないからと着物のまま家を出た。
心配で胸が張り裂けそうだ。
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宇髄視点
あいつも成長したもんだ。
出会った頃の羚凰はあんまり感情を表に出さないやつだった。
あいつが自分で言っていた通り、あいつの人生の全ては両親のためにあった。その両親が死に、自分の生きる理由がわからなくなって、自害しようとしていたところを俺が止めた。
まず呼吸も使えない一般人が、それも年端も行かぬ子供が鬼を倒せることが異例だった。そんな人材をみすみす死なせるほど俺の目は腐ってない。
元々継子なんかとるつもりは無かったし、そんないいことを今までしてこなかった俺に務まるとも思っていなかったが.....何となく、こいつならいいかもしれないと思った。
最初は、本当にそれだけだった。
家に連れ帰って鍛錬を積むうちに、まず地の身体能力の高さに驚いた。ぴょんぴょんと身軽に跳ねて、あっという間に須磨を捕まえた。
顔には出さなかったが、心底驚いた。須磨だって、優秀なくノ一。捕まえるのは容易じゃない。
こいつには天性の才能があるのだと知った。育て甲斐があるやつだった。
でも如何せん筋肉量が少ない。力が弱い。こんなのでは鬼の首は斬れないかもしれない。だから呼吸を教える前に、只管基本的なところを鍛えた。
いつか使えるかもしれない対人格闘術も教えた。鬼だって元は人間だ。使える時もある。
まさか女だったとは思ってもなかったが...本人はかなり気を揉んで隠していたようだったから良かったのかもしれない。
そんな羚凰に大切に思える同期ができたという。友達以上に大切に思える人ができた、とも昨日の朝餉で言っていた。大きな進歩だ。
後ろを向きがちなあいつだが、どうか真っ直ぐに育ってくれたらと柄にもなくそう思う。
そんな中で、鬼舞辻があいつを狙っているということが今1番の心配だ。
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ロマネスコ(プロフ) - かりんさん» ありがとうございます!一応一週間に一回定期更新していますが、書ける時書けない時があるので長い目で見ていただければ幸いです(*^^*) (2020年8月31日 15時) (レス) id: 87cf8bc382 (このIDを非表示/違反報告)
かりん - 気になるぅぅ!応援してます! (2020年8月30日 20時) (レス) id: c30d21e2cb (このIDを非表示/違反報告)
(ー∀ー)イト - 説明文(?)の所に善逸オチとかいてありました。ちゃんと見ずに質問してしまってすみません!!失礼しました。 (2020年8月22日 18時) (レス) id: cb2121edf2 (このIDを非表示/違反報告)
(ー∀ー)イト - 質問です!こちらの作品は宇髄さんオチですか?? (2020年8月22日 18時) (レス) id: cb2121edf2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ロマネスコ | 作成日時:2020年3月31日 21時