【名探偵コナン】モノが人になれないなんて当たり前だろう【刀剣乱舞】 (ページ11)

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陸ページ11

「俺、日本に来たばっかなんだが。時差ボケなんかの配慮もなしかよ」

振り回されてる側として多少親近感があるのかもしれない。ポロリとアクビのついでに文句が零れた。

「給料がいい分ブラックですしね。今どきどこの企業もそんなものでしょう」

「この国もそこら辺もうちょっとどうにかなんねえかなあ。外国になれるとちと辛いぜ」

なんの意味もないお喋り。正直俺は脳筋の気があるので腹の探り合いはしたくないんだが(できないとは言ってない)

「んで、今日の案件は？」

「あなた最近忙しそうだったのでご存知ないと思いますけど、国内で今大変なんですよ。」

「こいつは驚いた…組織にも大打撃だな」

なんとこの1年で幹部が何人も死んでいるらしい。なんとNo.2の右腕も消えたとか！

さらに驚くべきなのは日本の事件率だなんと観覧車が崩落したり人工衛星が落下してきたりしたらしい。世紀末かな？？未来から過去を守ってきた俺たちとしては衝撃の事実である。

「はあー…すごいなこの国…というか鈴木財閥が強いのか…？」

「それで、あなたにはしばらく日本に滞在していただきたいんです。仕事も職種上問題ないでしょうし。」

そう言うと彼は胸元のポケットから1枚の写真を差し出してきた。

「今、僕はこの毛利小五郎の監視についています。弟子としてね」

「ほお、名探偵ねえ。…ん？この女の子はベルモットがご執心の？」

「ええ、実の父親に当たりますね。そのせいでベルモットがいちいちうるさくて…」

「君も大変だな」

どうやら探偵事務所の下の階で喫茶店の店員もしているらしい。多才だなあ。

「まず、あなたにはこのパーティーに出てもらいます。日本での人脈形成ですね。ちょうど鈴木財閥の開催なので規模も大きく、海外の医者が混じっていてもおかしくないはずです。」

「了解」

「では」

くるりと後ろを向いて歩き出したバーボンには一部の隙もない。ああ！全く手練ばっかりで飽きない組織だぜ！キュラソーがいなくなったのは残念だが、ライとは敵対が確定している。楽しくやらせてもらおうじゃないか。

「さて。なにか軽食でも探しに行くかね」

簡単にファミレスでもいいかな。

そういえば、小さかった伊達の坊たちも高校生になっているだろうか。貞坊も生まれているかもしれない。東都にいるかどうかは分からんが、また楽しみが増えた。

俺は口笛を吹きながらバーボンとは反対の方向へ足を踏み出した。