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｢兄さん｣
｢なにかね｣
｢…………あの子を生成してもらう際、俺の生体実験は条件に含んでなかったはずだ｣
｢ははは、それがどうした？ 六十年もの歳月を経て愛し合えただけでもお前は幸せだぞ。もしやお前は実の兄に背くのか？｣
｢…………｣
都内でも有数の病院。院長室で最も高価なソファに腰掛けるのはAの父である風見輝彦だった。
そして輝彦と向かい合わせになった状態で真剣な顔をしているのはAを愛してやまない吸血鬼、アランドレアであった。
｢医者になるだけでも万々歳だったさ。けれどね、人は悲しかな。名誉を得ると元には戻りたくなくなる！ 結果私は吸血鬼もやめれば人もやめてしまった。その際の副産物であの子は生成されたようなもんなんだ。恨むなら私じゃなく当時の村人を恨んでほしいね｣
｢……村人に俺のことを告げたのはお前だ！｣
｢ああうるさい、今日のうちはまだ輸血用のパックを渡せそうにない。今日も人を殺めてあの子を生かしてあげるんだな、ハハ｣
アランはくそ、と言いながら院長室を出る。そしてドアが閉まったころにはもう東京にアランの姿はなかった。
/
『療養日記 七日目
気付いてから会うことがなくなった。八月は孤独かな』
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『療養日記 八日目
一週間後の八月九日に祭りがあると星川さんから聞いた。ヒカルコおばさんにもわざわざ浴衣を作ってもらったけれど、これを見せる人は屋敷を訪れてもいなかった』
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よろず/串刺しゴリラ饅頭(プロフ) - チョロ松ガール☆さん» ありがとうございます、( ´∀`)b (2018年1月12日 21時) (
レス) id: 9bba109d95 (このIDを非表示/違反報告)
チョロ松ガール☆(プロフ) - よろず/串刺しゴリラ饅頭さん» ふふっ・・・愛人ですか・・・面白いですね＾＾なんとなく気持ちはわかります(*^^*)それでは、陰ながら応援しております！！ (2018年1月12日 21時) (レス) id: 2e013c5cb3 (このIDを非表示/違反報告)
よろず/串刺しゴリラ饅頭(プロフ) - チョロ松ガール☆さん» コメントありがとうございます、ちょっとした思いつきから勢いで書いたものなのですが楽しいといっていただけてとても光栄です。理数系はちょっと百年先まで目にしたくないですね…… 早く理数系の愛人になってアランと主人公ちゃんいちゃいちゃさせたいです……（ (2018年1月12日 21時) (レス) id: 9bba109d95 (このIDを非表示/違反報告)
チョロ松ガール☆(プロフ) - 理数系・・・・たしかに難しいですよね(；´∀｀)私も苦手です・・・毎日楽しく見させてもらっております(｀･ω･´)ゞ (2018年1月12日 21時) (レス) id: 2e013c5cb3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よろず/串刺しゴリラ饅頭 | 作成日時：2018年1月6日 1時
