その笑顔を [Fischer's] (ページ3)

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デートページ3

シルクside

今日はAさんと写真撮影の日。

シルク「んな～！わっかんねー！」

俺がなんで叫んでるかと言うと、服が決まらないのである。

Aさんには、自然体を撮りたいからそのまま来てくださいって言われたけど、男として、女性と会う時とコンビニに行く時の格好が同じなのはどうなのか。

ンダホ「何をそんなに悩んでるのさw」

ンダホが隣の部屋からひょこっと顔を出して笑っていた。

シルク「俺、オシャレな服持ってねーんだよな…」

ンダホ「Aさんに"自然体で来てください"って言われたんじゃないの？」

シルク「まあそうなんだけどさぁ…」

俺が口ごもると、ンダホは何か思いついたように顔をあげた。

ンダホ「ねえ、服屋さんで白いTシャツが欲しいって言って、ヒョウ柄のTシャツが出てきたらどう思う？」

え？そんなん…

シルク「ちゃんと白いTシャツ持ってこい…って……あっ」

ンダホ「そーゆー事w」

俺が1番に考えなきゃいけないのは、"Aさんの要望に応えること"ってことか。

シルク「わかった。サンキュ」

ンダホ「うん！」

俺はFischer'sTシャツに半パンという、いつもの格好で玄関に出た。

シルク「行ってくる！」

マサイ「あれ？約束の時間にはまだ早くね？」

シルク「男の方が遅いとかダセーだろ？」

マサイ「なんか、デート行くみたいだなw」

シルク「は！？」

デ、デートって…
いや、でも、傍から見るとそう見えるのか？

ンダホ「あんまりからかうなってwほら、行ってきな」

シルク「お、おう。行ってきます」

ドアを開けて外に出る。

マサイが変なこと言うから、ムダに緊張してきたんだけどw

待ち合わせ場所に着いても、俺はあまり落ち着かなかった。

『シルクさーん！』

シルク「あっ、どうも！」

向こうからAさんが走ってくる。

ジーンズにロゴ入りの白Tシャツというシンプルな格好が、Aさんにとてもよく似合っていた。

『すみません、待ちました？』

シルク「いえいえ、今来たばっかりですよ」

『よかった～。…シルクさんの服、いいですね。自然体で、しかもFischer's愛もあってw』

おっしゃ！褒められた！

ンダホに感謝しないとだな。
(ンダホ→あとですき家奢って～w)

シルク「ありがとうございますw」

『よし、早速行きましょうか！』

シルク「えっと、どこへ？」

『着いてからのお楽しみです！』

そう言ってAさんは俺の右手を引いて歩き出した。