転生したら黒の組織から警察官になりました【警察学校組】 (ページ46)

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彼に絶対拳銃とかの武器の類いは奪われないで。
それか実弾は抜いておくとかなにか対策をして。

何故だって聞かれたから、ヒロは常に高得点を出してるけどたまにものすごい集中力を発揮して、120点を出すタイプだから、って言ったらなんだか納得してくれた。
なにかあったのかな。

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スコッチがNOCなこと、彼を速やかに始末して、彼の持つ情報機器類を回収しろ、というメールが回ってきた時、私は位置情報を共有するアプリを起動させた。
同じものはライにもインストールしてもらっていて、ヒロの位置情報が共有できるようになっている。
…ヒロにはこっそりいれたやつだ、後で謝ろう。

とある廃ビルに追い込む、という簡潔なメッセージをもらって、私は2人のあとをそっとつけた。
扉の向こうで2人には話をしてもらい、私は万が一組織の人間が追ってきた場合、それを片付ける役割だ。
そんなこともできるのか？と言われたから、何年組織にいると思ってるの？って強気に返した。

…誰か来たな。
尾行はされてなかったはずなのに。組織の人間なら問答無用だけど、それ以外の人だった可能性はあまり考えていなかった。
どうしよう、と思いながら拳銃の安全装置を外す。

『…っ、レイ？！』

いざ引き金を引こうとした瞬間、見慣れた金髪が視界に飛び込んできてびっくりして拳銃を下げた。

「なんでここに…それより早く行かないと…！」

『待って！ダメ、行っちゃダメ。扉の向こうにいるのは私の協力者よ』

でも追っ手が来たって勘違いされたら、彼らがどんな対応をするかなんて明白でしょ。だからおとなしくしててと言うと、レイは黙って頷いた。

『…なんか怒ってる？』

予備の拳銃をレイに渡しながら聞く。

「あいつ、僕の話を聞きもしないでじゃあなみたいなこと送ってきたから。1人で突っ走るなって何度言ったら分かるんだ」

…ヒロはそういう人だもの。
悲しいような心臓がヒヤッとするような怒りたくなるような、不思議な感情になりながら、私は声のトーンをあげて言った。

『…いいじゃない、私はなにもきてないよ。まぁなにを言われても私は怒りそうだからヒロの判断は正しいかもね』

どのくらい待っていただろう。
何時間も経ったんじゃないかって思うほど長く、私とレイは扉を見つめていた。
その扉がゆっくり開いて、ヒロの顔が見えて。
ヒロとレイがそれぞれ驚きの声をあげるなか、安心した私はその場に崩れ落ちた。