転生したら黒の組織から警察官になりました【警察学校組】 (ページ41)

今日:101 hit、昨日:31 hit、合計:216,850 hit

40 ページ41

『彼ら、私と『一緒』なの。…正確に言えば、バーボンはちょっと立場が違うけど』

向こうは黙って話を聞いてくれているようだから、そのまま私たちの誰かがもしNOCだとバレた時には、FBIに全面的に協力することを約束するから、保護してほしいの、と言った。

『…警察は、NOCだとバレた私たちのことはおそらく切り捨てる。そうしないといけないのよ。そうしたらFBIは私たちの誰かを好きにできる。…私たち、みんななかなか優秀なのよ？』

なんなら、私は今からでも貴方たちに協力してもいい。必要な情報が欲しければハッキングでも潜入でも、なんなら掃除だってやってやる。
そこまでほぼ一気に喋って、向こうがようやく口を挟んだ。

「…彼らの価値は俺も認める。日本警察にあんな優秀な人材がいたことに驚いているよ。だが君がそこまでする理由があるのか？」

『…私、大切な人をなくすことが、この世で1番怖くて悲しくて辛いことだって知ってるの。そうしないために、自分にできることをしようと思っているだけ』

もし私の提案を了承してくれるなら、連絡先を交換しない？
他にも相談したいことが山のようにあるから。

そう言うと、彼はスマホを取り出す。
教えてくれたのは「ライ」の連絡先じゃなかった。
そのことにちょっと感動する。
怖いし威圧感もすごいが、やっぱり頭はキレるし、スキルは確かだし。
彼が味方になってくれることが本当に嬉しい。
録音を止めながら、彼に質問してみる。

『…貴方が私たちに協力してくれる理由はあるの？』

手を組むって言ったって、おそらく1人で潜入してるFBIと、3人も潜り込んでる公安。
確率でいえば、どっちが早くバレるかなんて明白だ。
どっちもバレないに越したことはないが。

「…あの日会ってから君のことも少し調べさせてもらったからな。シンプルに君たちのような存在があの組織に食い潰されるのは惜しいだけだ。…それに」

『それに？』

あ、やばい。
警察手帳の私、『シンフォニー』のメイクしてないからめちゃくちゃ童顔だ。
これでよく同一人物だとわかってくれたな…と感謝していると。

「スコッチは、俺の1番大切な存在に親切にしてくれたからな」

『…そう。じゃあ今日はこれで解散ね。そっちもなにかあったら連絡して』

いつでも出られるとは限らないけど、と笑ってみせた。