転生したら黒の組織から警察官になりました【警察学校組】 (ページ36)

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さぁ家を出るっていうタイミングで、今から行く場所と、「鍵はポストの中」っていうメッセージが届いていた。
仮にも組織の！部屋の！鍵を！そんなポストに入れとくなんて！だめじゃない？！
と思ったが、まぁこうするしかないか…っていう気持ちで慌てて回収した。

車を走らせて適当に良さげなものをカゴにいれながら、レイの言う「もう1人」が誰なのかを考える。
あの2人と一緒にやれるんだ、結構優秀な人だとは思うんだけど。
…そろそろ色々と準備と対策をしなきゃいけないのは分かってるんだけど、そもそもなんでヒロの潜入がバレたのかが分からないから、動くに動けないところがある。
考えただけで胃が痛いな。

『…ヘマするタイプに見えないもんなぁ』

3人の中で1番やらかしそうなのは…まぁ、私だろうなという自覚はある。
今までバレずに回避できてるのは、前世の記憶のおかげも結構あるだろうし。

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無機質な建物の中に彼らが使っている、という部屋があった。
おそるおそるドアを開けるが、中は物が少なくて薄暗い。
前世含めて、アメリカ時代に私が住んでたのもこんな場所だったなー、なんて懐かしくなる。
とりあえずいそうなところを覗きながら、リビングっぽいところに入ると、ソファでぐったり潰れている人がいた。
思ったより酷そうだな、なんて思いながら声をかける。

『…おーい、起きてよ』

うっすら目を開けた彼が、私の姿を認識すると大きく目を見開いた。

「…え、なんで」

『バーボンから頼まれたの。ちょうど暇だったし。はい、熱計って』

なんかわかんないから色々買ってきちゃった、と言いながらビニール袋の中から次々と取り出す。
リビングですら無機質で、ここはどのくらいの頻度で使われてるんだろうな？なんて考える。

「…38.5だってさ。うわいつぶりだろ、こんな数字」

『雨に当たったって聞いたけど』

何も言わずに、どっちがいい？という意味を込めて有名な清涼飲料水が入ったペットボトルを2つ目の前に差し出すと、左の方を取られる。
じゃあ右は置いていくか、私が飲むかしてしまおう。

「当たった。しかもがっつり。あと二徹明けだったから、めちゃくちゃ眠くて。帰ってきて着替えて、ソファで寝落ちて、朝起きたらこんな感じで」

『あー…』

もうお疲れ様、としか言いようがないな、それは。