転生したら黒の組織から警察官になりました【警察学校組】 (ページ32)

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パッと見では分からないような外観の小さなカフェに入って、最早お昼のような時間になってしまった朝ごはんを食べた。
ふわふわのパンケーキはあんまり甘くないから、ベーコンとかと一緒に食べても美味しいんだ。

『…どうかした？』

「いや、すごい幸せそうな顔して食べてたから好きなのかなと思って」

『………そういえば、あなたって英語得意なの？』

強引を話題を変えたが、かえって沈黙は肯定、みたいになってしまった。
「お腹空きすぎて」気が抜けてたんだ、そういうことにしておいて。

「別に不得意じゃないと思ってたけど…シンフォニーみたいには話せないよ。昔住んでたこととかあるの？」

口に出してからしまった、っていう顔をした。
私が自分のことを話したがらないからいけないのに、そんな顔をさせたことがなんだか申し訳ない。
だから少しの嘘を混ぜて答えることにした。

『…住んでたことはある、しかも結構長く。まぁ学校で習う表現じゃない言い回しも多いから、そういうのが分かるようになれば結構喋れるようになるよ』

相槌とか、形容の仕方とか、告白の仕方とか、オシャレな言い回しが多いやつもあるからね、と言うとヒロがあっ、と声をあげた。

「告白っていえばさ、あれ、知ってる？映画になったやつ…。初めて意味わかった時感動したんだけど。なんだったかな…あっ、そうそうYou are the apple of my eye.」

『？…それ知らない、なんて意味？』

「………いや、ごめんやっぱりなんでもない、忘れて」

急に歯切れが悪くなるから、なんだと思って調べてみる。
わりと有名なようで、すぐに出てきた。
と、同時になんでヒロが言うのを躊躇したのかもわかってしまった。
別に私に言ったわけじゃないのに、顔が赤くなる気がするからもうたまったもんじゃない。
いや、これはヒロが悪いのでは？誤魔化さないで普通にしてればいいのに。

人が少ないカフェでお互いやらかした、みたいな顔してるのわりと絵面ひどいな、と思いながら立ち上がった。

「知ってると思ってたから…なんていうか」

『…いや、こっちこそなんか…ね』

いや待てよ。
私も知ってたら知ってたで、あーはいはいあれね！みたいな気軽な感じにはならない気がする。
最早告白の例出したのが、そもそも悪いんじゃないか？

『飛行機何時？』

「えーとね」

脳内で、めちゃくちゃ腹立つ顔をしたレイが「恋愛偏差値低すぎるだろ」と煽ってきていた。