転生したら黒の組織から警察官になりました【警察学校組】 (ページ3)

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「零、そんな煽るみたいに聞かなくていいだろ」

彼の背後から、ひょこっと飛び出てきた別の青年が私に申し訳なさそうな視線を送ってきた。
つり目に黒髪が特徴的な彼は、バーボンのことを零、と呼んだ。

(…そういえば。バーボンというコードネームの人はいつだかNOCの疑いがかかっていた)

目の前にいる金髪の彼が本当にバーボンだとするならば、彼は警察からの捜査官だったんだろうか。
…まだ頭がぼんやりする。これは後でもう少し考えよう。

『…拳銃は、家族に習ったことがあって』

「待って、どんな家族？！」

適当に誤魔化そうとしたら、どうやら逆効果だったらしい。
黒髪の彼がすごく驚いている。

その時、松田ァ！！という怒鳴り声が聞こえてきて、私たち3人はその声の方向を見た。
1人が床に座り込んで…あろうことか、拳銃を分解している。
…色んな銃を扱ってきたけど、流石の私もそこまでやったことはない。

｢あー、やっぱシリンダーストップいっちゃってたわ！｣

…なんというか、なかなか癖が強い奴だな。
そう思いながら呆れていると、さっきのおじさんがガミガミと怒鳴り散らしている。
さっきは怒鳴られてイラッとしたが、こんな場面を見せられるとおじさんが哀れに思えてくる。

松田くん、と呼ばれた彼はそこに立ってろと怒鳴られて、憮然とした顔でずっとその場に突っ立っていた。
…拳銃、組み立てなくていいのかなぁ。