転生したら黒の組織から警察官になりました【警察学校組】 (ページ15)

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警察学校での半年は長いようであっという間で。
桜が咲く頃に出会った彼らとは、紅に染まった葉が散る頃には離れ離れ。

5人のうち2人が爆処に行くことを決めたりする中で、私はこれからどうなるんだろうと思っていると、警視庁公安部の配属が決まった。
公安って成績優秀な人しか配属されないイメージがあったから、少し驚いたんだけどどうやら正確な狙撃の腕と体術を見込まれてのことらしい。
でも公安の人間になれるのなら、話が早い。私は喜んで偉い人に自分を売り込みにいった。
…組織に潜入するために。

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アラームの音で目を覚ます。

11月7日。
引越しの準備でバタバタしていて、寝たのも朝方だった。
まだ眠いが時間的にはもう昼だし、そろそろ家を出ないと飛行機に間に合わない。
朝ごはんを食べてる時間はないし、身支度だけ整えてドアを開けた。

…そこに萩原くんがいるとは思ってなかったけど。

「『えっ、なんで？』」

『なんで爆発物処理班がこんなところに…』

「いやいや、Aちゃんニュース見てないの？！今このビルに爆弾があって、マンションの住民は避難指示が出てるはずだけど！」

『…出てくる直前まで、寝てたから』

「マイペースなとこ、ほんとにブレないな！もう過ぎたこと言っても始まらないか、とにかく早く外に…」

とそこまで言いかけて、彼は私が引きずっているキャリーケースに目をとめた。
大したものは入ってないんだけど、これを持って階段を降りるのはきついだろう。おそらく誤爆のためにエレベーターの電源は切ってあるだろうし。

「これ、俺が持ってくから一緒に下まで降りよう、早く」

『う、うん。爆弾のタイマーあと何分なの？その割に萩原くんは防護服着てないし…』

駆け足で階段を降りながら聞く。

「…タイマー止まってて、まぁゆっくり解除すればいっかみたいなノリなんだけど。爆処以外の人間があのフロアにいるなら別だよ！それに、Aちゃんになにかあったら俺じんぺーちゃんとか諸伏ちゃんとかにめちゃくちゃ怒られるし！」

『なんでそこで2人の名前が出てくるのよ…』

「それ素で言ってる！？ってかAちゃんどこに配属になったの！全然連絡もくれないし！」

キャリーケース持って階段降りながらも口が止まらない萩原くん、相変わらず器用だな。