episode３秋side ページ3
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「今日は転入生が来るぞ、席着けー」
俺が夢のことを思い出していた間に、教室内では騒がしい朝休み時間が終わりに差し掛かっていた。
休み時間の終わりを告げるチャイムとほぼ同時に担任が教室に入ってきて、そう言った。
転入生か、どうせ俺より下の人間だろう。興味はない。
クラスでは主導権を握っているタイプの女子が大きな声で、転入生の性別がどちらか訊く。
対して先生は、そんなの訊かなくても見ればわかると答えた。
この先生の、そういうさばさばしたところは好感が持てる。
「よし、いいぞ、入ってきてくれ」
窓際の後ろから二番目の席。
俺は、自分の席であるそこから、転入生が入ってくるであろう入り口を見つめる。
入ってきたのは男だった。
見たところ身長は１７０ｃｍ台か、あまり大きくないように見える。
もっとも、身長１５９ｃｍの俺が言うと、負け惜しみのように捉えられてしまいそうだが。
しかし、総合的には、転入生は見た感じでは俺に勝らない。
俺は、自分よりも下に興味がないから、また窓の外の曇り空に目線を移す。
今にも降りだしそうだが、生憎今日は傘を持っていないため、万一帰りまで降り続いたとしたら迷惑だ。
降るなら下校時刻までには止んでくれるといい。
そんな俺の考えは、これから起こることに比べたら何倍もどうでもいいことだった。
転入生が自己紹介をする。
「家のふくざーつな事情で転校してきましたー。早川優ですー、どーぞよろしくー」
語尾を伸ばすのが目立つ、馬鹿の典型だ。
馬鹿の典型と名付けた転入生の自己紹介を脳内でリピートした時、俺ははじめて事の重大さに気付く。
「早川、優だと……！？」
これが、小さな俺による大きな復讐劇の、幕開けだった。
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綾音日和。@たこむし(プロフ) - 柚李さん» ありがとうございます！ 更新頑張ります！ (2017年2月21日 19時) (
レス) id: 61bdcd300b (このIDを非表示/違反報告)
柚李(プロフ) - テストお疲れ様です！ これからも更新頑張ってくださいね！ 応援してます♪ (2017年2月21日 17時) (携帯から) (レス) id: 08c9ef1253 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾音日和。@たこむし | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/aromalight2/
作成日時：2017年1月19日 21時
