環くんと傷跡 ページ43
「ばいばーい、天喰くん！Aちゃん！今度またお話しましょう！」
手を振るねじれに続き、ミリオが振り向いた
「いやぁ、今日は楽しかった！
環と話せたし、Aちゃんの肉じゃが美味しかったし」
にっと笑うミリオの褒め言葉に、照れくさくなって「えへへ…」とはにかむ
「ミリオ、気をつけて」
「うん！ありがとな、環
Aちゃんも、ありがとうね！」
「じゃあ！」と片手を上げ、ミリオは帰って行った
「すっごく楽しかった、ねぇ、環くん────」
振り向く前に、後ろから天喰はAを抱きしめた
耳元を掠める熱い息に、Aの体温は一気に急上昇していく
「環くん…？」
「…ごめん、ちょっとだけ嫉妬したかもしれない」
そんな天喰の呟きに嬉しく感じていると────項に、柔い感触
小さなリップ音と共に、キスが落とされる
「…っ」
それだけで身体が震えてしまう
最近、彼は本当に積極的だ
「環くん…」と振り向くと、すぐさま口付けられる
それだけで、胸が熱くなって、思考が溶けていく
「…好き、本当に好き」
ぎゅっと正面から抱き締められ、「私も、環くんのこと好きだよ」と背中に手を回そうとし────
「…あ、環くん、背中まだ痛いの？」
天喰が背中に傷を負った事を思い出し、問うてみると、天喰は「…うん、まだ痛いんだ」と頷いた
「…見せて？」
少し躊躇ってからそう言うと、天喰は「えっ」も目を丸くした
「その…えっと、どうして」
「お願い」
真っ直ぐに見つめると、天喰は承諾してリビングの椅子の上に座った
天喰が黒いVネックを脱ぐと、鍛えられた身体が顕になり、背中にはガーゼが貼られていた
静かに剥がすと────背中には大きな傷跡が
「…っ」
思っていた以上に大きな傷跡に、それだけで涙が出そうになる
「…ガーゼ、替えてもらってもいい？」
そこに救急箱があるからと棚の上を指さした天喰は「っ…！」と息を呑んだ
────Aが、天喰の背中に口付けたのだ
「A…っ？」
彼女からの初めての口付けと、突然の柔く熱い感触に、天喰は戸惑う
「…傷跡見たら、何だか環くんが…愛おしくなって
嗚呼、私の恋人は皆のためにこの傷を負ったんだなって
だけど怪我はして欲しくないから────もう、傷つかないように、おまじない」
優しい声で囁いて、またそっと口付けを落とす
────まるで、天使に癒されているような感覚だった
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天喰ルナ - 天喰推しにはたまんない、、、最高です！！最後まで見ます！！ (2021年1月12日 17時) (
レス) id: e8de5457df (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - 一姫さん» すみません、スタマイではありません…。私が考えた架空の製薬会社名なのですが、同じような名前の会社があるのでしょうか？ (2019年12月17日 18時) (レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
一姫 - 夏目製薬って、もしかしてスタマイですか？！.｡.:*･'(*°∇°*)'･*:.｡. (2019年12月17日 14時) (レス) id: 2938947de7 (このIDを非表示/違反報告)
一姫 - 夏目製薬って、もしかしてスタマイですか？！.｡.:*･'(*°∇°*)'･*:.｡. (2019年12月17日 14時) (レス) id: 2938947de7 (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - 林檎さん» コメントありがとうございます！一応ではありますが完結しました！続編もこれから書いていきますので、見てくだされば幸いです！これからも更新頑張ります！ (2019年2月22日 20時) (レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あろま
| 作成日時：2019年2月10日 21時
