天喰くんと距離感 ページ22
天喰と恋人になった実感の湧かないまま、アパートを出ると、天喰が歩いているのを見掛ける
「天喰くん！」
嬉しくて、ぶんぶん手を振ると、天喰は笑って手を振り返した
「おはよう！」
「おはよう、Aさん」
何気ない会話をしながら、2人並んで歩いていく
「昨日はよく寝れた？」
「えっ…、えっと、まぁ」
唐突の質問に、ぎくりとなる
いやいや、あの後は舞い上がってて中々寝れませんでした、うん
「俺は…、嬉しくて、あんまり寝れなくて」
ぼそり、彼の呟きに目を丸くする
(天喰くも、そうだったんだ)
「ごめんなさい、嘘ついた
実は、私も…あんまり寝れなくて
天喰くんもって聞いて、安心、しました…」
「…そっか、俺も安心した」
なんだろう、まだ、むず痒いこの距離感が、
────どうしようもなく、愛おしい
あれ
────この距離感て、いつまで続くの？
付き合ってから1週間たったその日、Aは寝台の上で考えていた
変わったことと言えば、毎朝一緒に出勤するくらいだ
「えっ、どうしたらいいんだろ」
そう、Aは何を隠そう、天喰が"初彼氏"なのである
(…デートのお誘いしよう！)
でもどこにしよう、なにしようと考えていると、スマホが振動した
見てみれば、天喰からメッセージ
『今度の休暇、2人でどこか行きませんか』
「わ、わぁぁああ！？」
嬉しさと驚きに、叫ぶ
叫んだ後銅像のように固まるAの手の中で、またスマホが振動した
『どこか行きたい場所、ある？』
あまりの歓喜に、Aは寝台でスマホを手にのたうち回る────が、回りすぎて、寝台から転げ落ちた
「ハッ、返信しなきゃ、どうしよ！」
我に返り、震える手で文字を打つ
(…どうしよう、2人で楽しめるところがいいよね)
しかし、まだ天喰の趣味も知らなかった
(私、天喰くんのこと、まだまだ知らないんだ)
もっと、天喰くんのこと、知りたい────！
『水族館、行きたいです』
やっときたメッセージに、天喰はほっと息を吐いた
『水族館楽しそうだね、行こう』
メッセージを打ち、天喰は寝台に倒れ込む
「誘えた…良かった」
そう、天喰も変わらない距離を近づけたくて焦っていたのだ
「水族館か…、Aさんらしいな」
水族館で、無邪気に笑う彼女を想像する────それだけで、胸がじんわり温くなった
今度の休暇を胸に、天喰は眠りについたのだった
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天喰ルナ - 天喰推しにはたまんない、、、最高です！！最後まで見ます！！ (2021年1月12日 17時) (
レス) id: e8de5457df (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - 一姫さん» すみません、スタマイではありません…。私が考えた架空の製薬会社名なのですが、同じような名前の会社があるのでしょうか？ (2019年12月17日 18時) (レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
一姫 - 夏目製薬って、もしかしてスタマイですか？！.｡.:*･'(*°∇°*)'･*:.｡. (2019年12月17日 14時) (レス) id: 2938947de7 (このIDを非表示/違反報告)
一姫 - 夏目製薬って、もしかしてスタマイですか？！.｡.:*･'(*°∇°*)'･*:.｡. (2019年12月17日 14時) (レス) id: 2938947de7 (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - 林檎さん» コメントありがとうございます！一応ではありますが完結しました！続編もこれから書いていきますので、見てくだされば幸いです！これからも更新頑張ります！ (2019年2月22日 20時) (レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あろま
| 作成日時：2019年2月10日 21時
