天喰くんと"好き" ページ20
暗くなった道を、二人並んで歩く
まるで初めて帰った時のように、無言だった
話すことが無いわけじゃない、なのに、話せない
(…もう、天喰くん、普通なのかな？)
見上げると、天喰が此方を見た
思わず、肩が跳ねてしまう
恥ずかしくなって顔を逸らすと、天喰が沈黙を破った
「ごめん、Aさん」
突然の謝罪に「え？」と目を見開いて彼を見上げた
「…最近、Aさんに対して、嫌な態度を取った
ごめん、本当に」
沈む彼の声に、あの挙動不審な態度のことだと理解する
「あっ、ううん、大丈夫！気にして、なかった、から」
ぶんぶんと首を振り否定するも、正直、気にしてた、辛かった
(…あれ、なんか、視界が…)
気づけば、視界がぼやけて、Aは泣いてしまっていた
「Aさ」
「…っ、ごめんなさい…！」
いてもたってもいられなくて、恥ずかしくなって、Aはその場から駆け出す
(やだ、ばか、なんで泣いてるの、私)
天喰の謝罪に安心したと同時に、彼と、またこうして一緒に帰れている事実に、胸が締め付けられて
(いつから…こんなに好きになってたんだろう)
涙を拭いながら走っていると、いつになく必死な彼の声が追いかけてくる
「Aさん！待って！！」
「待てません、嫌です！」
叫び返すと、いきなりタコの足が腕に絡みついてきた
「きゃっ！？」
追ってきた天喰が、息を切らしながら立ち止まる
「…ごめん、強引な方法で」
彼が個性を解くと、Aは自由になった
「…Aさん」
切羽詰まった声で、名前を呼ばれるだけで、胸が苦しい
「ごめん、本当に…俺は馬鹿だ
Aさんを泣かせるなんて」
ううん、俯いたまま首を振る
(違う、違うの)
「ずっと、ずっと、気持ちの整理がつかなかった
ずっと、気づかなかった、大切なことだったのに」
Aは涙で濡れた瞳で、天喰を見上げた────天喰は、息を吸ってから、真摯な眼差しを向けて
「好きです」
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天喰ルナ - 天喰推しにはたまんない、、、最高です！！最後まで見ます！！ (2021年1月12日 17時) (
レス) id: e8de5457df (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - 一姫さん» すみません、スタマイではありません…。私が考えた架空の製薬会社名なのですが、同じような名前の会社があるのでしょうか？ (2019年12月17日 18時) (レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
一姫 - 夏目製薬って、もしかしてスタマイですか？！.｡.:*･'(*°∇°*)'･*:.｡. (2019年12月17日 14時) (レス) id: 2938947de7 (このIDを非表示/違反報告)
一姫 - 夏目製薬って、もしかしてスタマイですか？！.｡.:*･'(*°∇°*)'･*:.｡. (2019年12月17日 14時) (レス) id: 2938947de7 (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - 林檎さん» コメントありがとうございます！一応ではありますが完結しました！続編もこれから書いていきますので、見てくだされば幸いです！これからも更新頑張ります！ (2019年2月22日 20時) (レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あろま
| 作成日時：2019年2月10日 21時
