天喰さんと料理 ページ12
────そして、それは平静を装う天喰にも同様だった
(俺はなんで誘ってしまったんだろう…
というか、名前で読んでしまった…)
そんなことを悶々と考えるものだから、料理を運ぶ手が見事に振動している
「天喰さん、大丈夫ですか！？」
「あ、大丈夫…」
なんとか用意が終わり、席につくも────
あさりの味噌汁、タコの煮物、カレーと
「…なんか、カレーがすごくあっていないような」
「…！そんなことない」
ぎこちない雰囲気のまま、手を合わせる
「「いただきます」」
天喰はカレーを、Aは煮物を口に運んだ
「「…！」」
互いの料理の腕に目を見開く
「すっごく美味しいです、天喰さん！お料理上手なんですね」
「個性上、料理は欠かせないから…、Aさんのカレーも、すごく美味しい」
「本当ですか？良かった…」
「…これ、市販のルーじゃないよね？何で作ったの？」
「えっと、これはカレー粉と…」
その後は互いの料理のレシピの話に始まり…互いの話にまで盛り上がった
「天喰さん、雄英高校出身ですよね、私も雄英出身なんです」
「え…！そうだったのか」
「といっても、普通科で…、高校時代、知り合えませんでしたね」
なにせ普通科とヒーロー科だ
他の科との交流は殆どないし、学年も違えば尚更だ
(…同じ場所にいたのか)
もっと早く出会えたかもしれないことを思うと、悔しい気持ちが押し寄せる
「…でも、こうして出会えました」
にこり、Aが微笑む
「…Aさんに出会えて良かった」
釣られて口元を綻ばせると、Aは目を丸くした後微かに頬を染めるのだった
「…お礼しに来たはずが、ご馳走になってしまって」
「気にしないで、…楽しかったから」
「…私も、楽しかったです、ありがとうございました」
ぺこりと頭を下げ、踵を返すAに、天喰は思わず「Aさん」と声をかけていた
「…その、すごく美味しかったから、また────」
そこまで言って、天喰はハッとした
言ってしまった後悔にどっと襲われる、が
「…天喰さんが、…喜んでくれるなら」
また、その、作りますと、耳に髪の毛をかけながら呟いた、Aの小さな言葉
(…嗚呼、)
「ありがとう…嬉しい」
(Aさんがいると、幸せだ)
恥ずかしそうに笑うAを見て、天喰は心からそう感じた
────想いに気づくまで、認めるまで、後────
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天喰ルナ - 天喰推しにはたまんない、、、最高です！！最後まで見ます！！ (2021年1月12日 17時) (
レス) id: e8de5457df (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - 一姫さん» すみません、スタマイではありません…。私が考えた架空の製薬会社名なのですが、同じような名前の会社があるのでしょうか？ (2019年12月17日 18時) (レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
一姫 - 夏目製薬って、もしかしてスタマイですか？！.｡.:*･'(*°∇°*)'･*:.｡. (2019年12月17日 14時) (レス) id: 2938947de7 (このIDを非表示/違反報告)
一姫 - 夏目製薬って、もしかしてスタマイですか？！.｡.:*･'(*°∇°*)'･*:.｡. (2019年12月17日 14時) (レス) id: 2938947de7 (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - 林檎さん» コメントありがとうございます！一応ではありますが完結しました！続編もこれから書いていきますので、見てくだされば幸いです！これからも更新頑張ります！ (2019年2月22日 20時) (レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あろま
| 作成日時：2019年2月10日 21時
