天喰さんと思わぬ出来事 ページ11
自分でも驚いた
彼女も驚いて、此方を見上げている
心做しか、驚いた瞳の奥に嬉しさが滲んでいるようだった
「あのときも、今回も、迷惑だなんて思わない
…そんなこと言わないでくれ」
寧ろ────傍にいて、助けるのが心地いい
顔が熱くなる、変だ、心臓が高鳴る
いてもたってもいられなくなって、顔を逸らすと
「…あまじきさん」
控えめな、Aの呼び声
名前を呼ばれるのが嬉しいなんて、俺はおかしいのだろうか
そこで不意に、ファットガムが呼び名を変えたことを思い出す
"田畑ちゃん"
とても天喰は呼べないが、Aは満更でない様子だった
「…なに？Aさん」
「…！」
心臓が、正に跳ねた
(え、今、私のこと、Aさんって…)
依然熱い頬が更に火照る
『────迷惑だなんて、思ってない』
その言葉が、嬉しくて
いや────天喰さんに、そう言われたから、嬉しくて
(…なに、これ)
「その…、…本当に、嬉しい、です」
どうしよう、天喰さんの顔が見れない
最後の方が消え入るようになってしまったAの言葉に、天喰は「…うん」と頷いた
流れるこの、火照った空気をどうにかしたくて、Aはバッと顔を上げた
「あの！これ、作ってきたんですけど…カレー、好きですか？」
「え…、あ、うん、好きだよ」
"好き"
天喰の穏やかな声音が、やけに耳に響く
(駄目だ、なんか…意識しちゃって)
鳴り止まない鼓動に耐えられず、Aは「では、私はこれで…」と天喰に背を向ける────が、
「待って」
思わぬ出来事────大きな手に、腕を掴まれる
「え…」
「その、ちょうど料理してたんだ…、食べていかない？」
天喰さんの顔が赤いのは、きっと私の見間違い
(…ん、んん？)
辺りを見渡す────紺色を基調とした、シンプルなダイニングルーム
そして、キッチンには、料理をよそっている天喰がいる
(…え、あれ、私、カレー届けに来たはずが…)
「食べていかない？」と聞かれ、「じゃあ…、お邪魔します」なんて言ってしまった
(わ、わ、どうしよ、どうしよ)
ぶわっと体が熱くなる
現在22歳のAだったが、一切色恋沙汰の経験がない
(どうしよ、男の人の住まいに上がってるなんて…)
これは事件、一大事だ
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天喰ルナ - 天喰推しにはたまんない、、、最高です！！最後まで見ます！！ (2021年1月12日 17時) (
レス) id: e8de5457df (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - 一姫さん» すみません、スタマイではありません…。私が考えた架空の製薬会社名なのですが、同じような名前の会社があるのでしょうか？ (2019年12月17日 18時) (レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
一姫 - 夏目製薬って、もしかしてスタマイですか？！.｡.:*･'(*°∇°*)'･*:.｡. (2019年12月17日 14時) (レス) id: 2938947de7 (このIDを非表示/違反報告)
一姫 - 夏目製薬って、もしかしてスタマイですか？！.｡.:*･'(*°∇°*)'･*:.｡. (2019年12月17日 14時) (レス) id: 2938947de7 (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - 林檎さん» コメントありがとうございます！一応ではありますが完結しました！続編もこれから書いていきますので、見てくだされば幸いです！これからも更新頑張ります！ (2019年2月22日 20時) (レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あろま
| 作成日時：2019年2月10日 21時
