愛して【短編集】 (ページ7)

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【天祥院】ページ7

『会長さん』

僕の呼ぶ愛しい彼

「なんだい、A」

顔を向けると目の前に彼がいた

「(ああ、今日の遊び相手は僕なのかい)」

ぼんやりそんな事を考えていると…

『…何考えてんの？』

ズイッと顔を近づけてくるA。

「(相変わらず綺麗な顔してるな…)」

なんて呑気なことを思いながらも.

天「…君のことを考えていたよ」

本当かどうかわからないような返事をすれば

『…あ、そ』

そう言って離れていく彼

ああ、行かないでなんて。
彼を困らせてしまうのに。

学習しない僕は気づけばAの腕を掴んでいた

『…!…なに？』
天「…行かな、いで、」

ああもう、僕は本当に馬鹿だなぁ

恥ずかしくなって腕を離そうとしたら＿＿

『…え、いち、!!』

ふわりと彼の匂いに包まれる。

天「…っ、え？」

『…愛してる』

彼の最上級の愛の言葉

天「…な、んで、今…!」

どうして、なんで、わからない

『さぁ…なんでだろうね』

意地悪な笑顔を向ける君
ああもう、これだから君っていう人は。

天「かなわないなぁ…」

ありがとう、愛しい人

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(「…もう一回言って??」)

(『…もう言わなーい』)