愛して【短編集】 (ページ6)

今日:7 hit、昨日:5 hit、合計:5,851 hit

【衣更真緒】ページ6

衣「あー、やっと終わったー!!」

生徒会の仕事がやっと終わった…

衣「…今日も暑いな」

少し窓を開けてこよう

そう思い、立ち上がった瞬間＿＿＿

『あー…何ここ暑くない…？』
衣「!?!?」

今日も来ないと思っていた人がいた。

衣「Aさん…!!なんでここに…)」

『あー、衣更君じゃん。なんでって…』

一応生徒会役員だし？、なんて
笑っているAさん。

衣「じゃあ何を…」

しに来たんですか、と聞こうとした
だってこの人が仕事する訳ないと知ってたから。

＿＿＿でもそれは叶わなかった.

急に腕を引っ張られた

衣「…っ!?」

先輩の顔が近い。

衣「な、にを…」

『…嘘だよ』

衣「な、にがです、か…」

先輩のオッドアイの瞳が
熱を孕みながら揺れている。

『生徒会役員だから来たんじゃないよ』
『衣更君に会いに来たんだ』

衣「っ…!!」

ああもう、この人は

『…目、閉じて？』

俺をからかわないでください、なんて

衣「………」

一生言えないのだろう。

『…ん、いい子…』

俺の唇に先輩があたったとき、
不思議と苺の味がした。

○●○●○●○●○●○●○●

(「ああ先輩、貴方の想いは本物ですか」)

(『ああ衣更君、君への想いは＿＿＿だよ』)