君色を瞳に映して【爆豪勝己】 (ページ26)

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「こんばんは。爆豪くん、だね？」

「寄るな不審者。」

「ちょっ！俺は不審者じゃないって！」

彩瀬と別れた後の事だった。見知らぬ男に声を掛けられた。あの時の、ヘドロに巻き込まれた件以来、俺の事を知る奴が声を掛けてくることは時々あったから、それなりに対処はしてきたつもりだ。

だが、最近はそれも減ってきて、もうめっきりそういう事は無かった。

「Aちゃんと仲良くしてくれてるみたいだったからさ。」

「テメェ………、そっちが目的か…ｯ！」

「そっちって何のこと？！違う違う、俺はあの子の父親！」

「…………は…？」

今目の前のコイツは何つった？
綾瀬の、父親？

「あぁ、あの不倫騒動起こしまくって妻と子供はほったらかし、昼間っから酒飲んでる最低野郎。」

「待って。」

「Aちゃん、俺の事を話してくれてたんだ…！」

「内容が内容にだけ嬉しかねぇだろ、オイ気色悪ぃヤメロ寄んな。」

「爆豪くんAちゃんと俺で態度変わり過ぎない？！」

たりめぇだ、見ず知らずのおっさんに態度良くしてたまるか。
にしても、アイツは離婚したと言っていた。ならばコイツはどうしてこんな所にいるのだろうか。
それに、今の発言は間違いなく

「ストーカーかよ、大の大人が女子高生ストーカーとか犯罪だろ。」

「俺は！見守ってたの！」

「必死かよ、見苦しいわ。」