君色を瞳に映して【爆豪勝己】 (ページ18)

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「私の両親離婚して。だから私の名字、お母さんの名字なんだよね。………あ、そうだ。私の個性、どういうものか分かった？」

「知らねぇ。」

カツキは興味無さげにラーメンを啜った。
あれ、想定外。

「私の個性、もう気にならないの？」

「テメェを超えりゃ、ンなもん関係ねェ。」

なるほど。

「カツキはかっこいいね。」

強いし、カッコイイ。羨ましいな。
もっともっとカツキの事が知りたくなった。
そんな生き方を、してみたいと思った。

「残すのか、それ。」

「それ？……あぁ、チャーシューのこと？」

そう言いつつ器の中のチャーシューを箸で容赦なく突き刺した。

その瞬間、私の頭めがけて拳が振り下ろされた。
咄嗟に器抱えて1つ隣の椅子の色を映し、移動する。

「テメェチャーシューに何やっとんだ。」

「カツキこそチャーシュー如きで何やってんの。」

「ただいま、お母さん。」

家に帰ると、お母さんはテレビを見ながら洗濯物を畳んでいた。
仕事帰りで疲れているというのに…

「おかえり、A。突然夕ご飯いらないって……、どこかで食べてきたの？」

「うん、まぁね。ラーメン食べてきた。」

「そう……。あのね、今日学校から電話があって。」

「学校から？」

「Aちゃんの成績からして、雄英の推薦は十分狙えるって。」

あの野郎、前に私が断ったのにまだ引きずってたの。
しかも私に無断で親に相談とか……

「Aちゃんには期待しているから、ぜひ雄英のヒーロー科にって。」

「お母さんは、それに何て？」

「娘の意見を尊重しますって言っておいたわ。」

「そう……。」

「Aちゃんならきっと、立派なヒーローになれるって信じてるからね。あの人を反面教師にして、頑張るのよ。」

重いなぁ

「分かってるよ、お母さん。」