11-6 Side テヒョン ページ38
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よく、韓国のアイドルグループがデビューからの３年間を“恋愛禁止”とするのには、理由がある。
韓国のアイドルはみな、デビューまでにたくさんの練習期間を設ける。
歌、ダンス、そして人間性を育てるための時間だ。
アイドルに、より“完璧”を求める傾向が強くなってきた近年、その内容は増々ハードになっている。
ここ数年は“完璧”の中に学歴が含まれるようになり、両立するだけでも大変だ。
だからこそ、事務所が一人の練習生にかける費用も時代を経るごとに膨らんでいる。
事務所はライバル会社に負けないアイドルを生み出すために、常に何人もの練習生を抱えるが、必ずしもすべての練習生がデビューするわけではない。
デビューできるのは一部の人間。
しかも成功するかどうかは、更にまた別の話だ。
とはいえ、成功できなければ、事務所の負担は減らない一方だ。
練習生一人あたり約１億ほどの費用をかけているのだから、それも当然だろう。
だからこそ、デビューしたアイドルは成功を手にするため、あらゆる手を尽くしてファンを獲得しようとする。
その一環としてアイドルの“恋愛禁止”があるのだ。
人間である以上、そしてよりよいアーティストとして成長しようとする以上、恋愛は避けて通れない。
ゆえに期間は“３年”と限定されているが、大人の階段を最中にいる多くのアイドルにとって、その数年が重くのしかかることは言うまでもない。
それでも、アイドルたちは夢を叶える代償として、それを受け入れるのだ。
TH(その代償を投げ捨てられるくらい、好きだったってこと……？)
中目黒の小さな路地でタクシーを降りたテヒョン。
しばらく歩いていると、二つの人影に遭遇した。
誰だろうと思い目を凝らしてみれば、そこには妙な空気を放つAとミナの姿があった。
TH(“友達と”って、言ってたのに……)
ミナと向き合い、何やら頬を赤らめているAの姿に、テヒョンは湧き上がる嫉妬を覚えた。
ミナが何かを言って、Aに近づいていく。
何をしようとしているのかなど、考えなくても分かる。
徐々に接近していくミナの顔。
Aの緊張した顔が、そこにある一点を見つめていた。
TH(キス……なんか見たくない、)
テヒョンは、思わず目を逸らした。
絶望と喪失感が、すべてを黒く染めていく。
――“Aが振り向いたのは、僕じゃなくてミナだった。”
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グミカン(プロフ) - noenunaさん» noenunaさん、コメントありがとうございます。。 そう言ってくださる方がいて、作者心底ほっとしております!! なにせ趣向が偏りがちの作品で……。笑 もう少しですが、完結するまで頑張りますので、どうかお付き合いいただけると幸いです。。 (2020年1月3日 22時) (
レス) id: bc74e0fc10 (このIDを非表示/違反報告)
noenuna - こんにちは。連載当初から読ませて頂いておりましたが、この章の展開にはたまらずコメント残させて頂きました。本当に素敵なお話で読むたびに胸が熱くなります。今後も陰ながら応援しています。どうかお身体にお気をつけて下さい。更新を心から楽しみにしております！ (2020年1月3日 16時) (レス) id: e077cb6cb1 (このIDを非表示/違反報告)
グミカン(プロフ) - ポンポネッラさん» ポンポネッラさん〜!! 毎回コメントありがとうございます。。更新滞ったりしていて申し訳ないですが、こうやって読んでくださる方がいるおかげで頑張れます〜！ あの残り短いですが、みんなの恋がどうなっていくのか、見守ってあげてくださると嬉しいです。。 (2019年12月21日 16時) (レス) id: bc74e0fc10 (このIDを非表示/違反報告)
ポンポネッラ(プロフ) - 続編おめでとうございます！ 遂に恋心を自覚したメンバーが.......！ これからどうこの恋が動き出すのか私もドキドキワクワクしています。グミカンさん、更新頑張ってください！ (2019年12月16日 14時) (レス) id: 96af192ec7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：グミカン | 作成日時：2019年12月16日 0時
