7-2 Side ミナ ページ19
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MN(ほんと、何てこと言っちゃったんだろう……！)
ステージ袖から離れ、廊下を走るミナ。
その顔は真っ赤に染まっている。
決して、走っているせいではない。
練習生歴が短いとはいえ、彼女もまたプロのK-POPアイドルである。
ちょっとやそっと走ったくらいでは、顔色は変わらないのだ。
ではなぜ彼女の顔が赤いのかと言うと、それはレンの所為であることに他ならない。
ミナは、先日の食事会でレンに向けて自分が言った言葉を思い出しているのだ。
MN(“好きになってもらいたい”だなんて……身の程知らずにも程がある)
彼女もレンも、アイドルという不自由の身。
ただでさえグループが好調である時期に、恋愛に現を抜かしている場合ではない。
そんな事は百も承知だった。
だからこそ、レンに対する胸の高鳴りは気の所為だと何度も自分に言い聞かせてきたのだ。
それなのに、レンという人間はどうしてかいつも側に来てほしい時に現れる。
まだ出会ったばかりの浅い関係である自分に、よく気を配ってくれる。
怖くて動けない時や、苦しい時に、駆けつけてくれる。
恋愛は駄目だといくら頭が理解していても、心は勝手に高揚し、勝手に気持ちを膨らませてしまう。
もはや、気持ちを抑えるなど不可能だった。
MN(レンさん、さっきはすごく普通だった……。
もしかして、私のこと何とも思ってないとか……？)
そう考えて、ミナは安堵と落胆が綯交ぜになったような複雑な気持ちになる。
告白を取り消したいとも思うが、無かったことにはされたくないというのも本心。
ミナは、「これが恋というものか」と一人痛感していた。
MN(振りむいてほしい……なんて、我儘だよね)
告白こそしたが、好きになってもらうためにこれと言って行動した覚えは無い。
むしろ、いつも行動を起こしてくれたのはレンの方だった。
MN「はぁ……はぁ……」
そんなことをぐるぐると考えながら走っていたものだから、肺が苦しいことに気付かなかった。
ミナは自らの荒い呼吸でハッと我に返る。
随分と走ったらしく、ステージ袖はおろか、人の姿すら全く見えない。
MN「も、戻らなきゃ……っ」
側の壁掛け時計を見れば、もうじきリハーサルが始まろうとしているところだった。
ここで足を止めて、戻ろう。
戻ればまた、レンと顔を合わせる事になるけれど。
そう思って、ミナは踵を返した……――その時。
MN「わぁ……っ！」
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グミカン(プロフ) - noenunaさん» noenunaさん、コメントありがとうございます。。 そう言ってくださる方がいて、作者心底ほっとしております!! なにせ趣向が偏りがちの作品で……。笑 もう少しですが、完結するまで頑張りますので、どうかお付き合いいただけると幸いです。。 (2020年1月3日 22時) (
レス) id: bc74e0fc10 (このIDを非表示/違反報告)
noenuna - こんにちは。連載当初から読ませて頂いておりましたが、この章の展開にはたまらずコメント残させて頂きました。本当に素敵なお話で読むたびに胸が熱くなります。今後も陰ながら応援しています。どうかお身体にお気をつけて下さい。更新を心から楽しみにしております！ (2020年1月3日 16時) (レス) id: e077cb6cb1 (このIDを非表示/違反報告)
グミカン(プロフ) - ポンポネッラさん» ポンポネッラさん〜!! 毎回コメントありがとうございます。。更新滞ったりしていて申し訳ないですが、こうやって読んでくださる方がいるおかげで頑張れます〜！ あの残り短いですが、みんなの恋がどうなっていくのか、見守ってあげてくださると嬉しいです。。 (2019年12月21日 16時) (レス) id: bc74e0fc10 (このIDを非表示/違反報告)
ポンポネッラ(プロフ) - 続編おめでとうございます！ 遂に恋心を自覚したメンバーが.......！ これからどうこの恋が動き出すのか私もドキドキワクワクしています。グミカンさん、更新頑張ってください！ (2019年12月16日 14時) (レス) id: 96af192ec7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：グミカン | 作成日時：2019年12月16日 0時
