終章 ページ49
終章
７月３１日。
ロサンゼルス、KCON会場――
ジミンとジョングクは、未だ浮かない顔の仲間を連れて廊下を歩いていた。
浮かない顔をしているのは、Aとテヒョンだ。
数日前の一件以来、練習こそいつも通りに取り組むようになったものの、未だに心が晴れないのかそれ以外では相変わらずである。
更には驚くべき悩みを聞かされたジミンとジョングクでさえ、時々溜息を吐くようになっていた。
ミナに告白されて戸惑っているAと、そんなAを好きになってしまったテヒョン。
Aは、アイドルとして、更には女の体を持つ人間として苦悩しているようだ。
テヒョンはテヒョンで、女を恋愛対象とする女を好きになってしまった事実に、成す術もなく悩んでいる。
そんな複雑な三角関係が出来上がっている今、一気に“蚊帳の外”となってしまったジミンとジョングク。
彼等もまた複雑な想いを抱きながら、ぼんやりと廊下を歩いていた、その時だった。
「調子乗ってんなよ。日本人のくせに」
「どう媚びを売ったの？ 教えて〜」
女たちの耳障りな言葉が聞こえ、足を止める４人。
よく見ると、女たちに囲まれて立ち竦む少女の姿が。
「……ミナ？」
その姿に、逸早く気付いたのはAだった。
「ダンスも下手だし、ちっちゃいし、何が取り柄なの？
あんたみたいな奴が、業界の質を下げるんだけど。分かってる？」
MN「……っ」
女たちはこちらに気付いていないのか、次々と暴言を吐いていく。
そしてミナは、怖くて言い返せないといった様子で下を向いている。
「男に媚びを売るしか出来ないんでしょ、どうせ。で、どうだった？ パク・ジニョンのお味は」
MN「……そんなことっ」
「ちゃんと喜ばせてあげれたの？ そんな幼児体形で……」
もう聞いてられない、誰もがそう思った時だった。
Aがすっと女たちの前に立ちはだかり、少女を背に仄暗い怒りを露わにした。
「……やめろよ。お前ら」
掠れた低い声が、廊下に木霊する。
「なっ……！ レンくん！？」
「なんでミナを庇うの……っ！？ こんな憎たらしい奴……！」
女たちがそう喚くと、Aは更に目を細め、女たちを睨み付けた。
「……どこが？
こんなに可愛くて優しい子が憎たらしいだなんて……その目はただの飾り？」
前髪から覗く鋭い眼光が、そこにいる全ての者を圧倒する。
「――ミナをいじめたら、僕が許さない」
.
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グミカン(プロフ) - ポンポネッラさん» ポンポネッラさん〜!! 今回もありがとうございます…!! 主人公色々吹っ切れちゃいましたが、そんな彼（彼女）に一体これからメンバーたちはどう思うんでしょうか……!! たぶん作者の趣向的に一筋縄ではいかないと思いますが(笑)、今後も楽しんで頂けるよう頑張ります!! (2019年11月12日 18時) (
レス) id: 0414f38cc7 (このIDを非表示/違反報告)
グミカン(プロフ) - 閔さん» コメントありがとうございます〜!! 最初からお付き合い頂いているということで……!! めちゃくちゃ嬉しいです……!! これからも読んで頂けるよう、更新頑張りますね。。ありがとうございます!! (2019年11月12日 18時) (レス) id: 0414f38cc7 (このIDを非表示/違反報告)
ポンポネッラ(プロフ) - 続編作成おめでとうございます〜！ おっと……？もしやここにてメンバー達の恋愛感情に少し変化が……？！何だか怪しい展開ですね (wkwk) 今後もドキドキしながら読ませてもらいます。更新頑張ってください！ (2019年11月11日 10時) (レス) id: 96af192ec7 (このIDを非表示/違反報告)
閔(プロフ) - 4章にもなって初めてのコメントですが...今までずっと読ませていただいていました。自分的には1章が出されてすぐ見ていた気もしますが......いてもたってもいられず、コメントしました。すごく魅力的なお話で大好きです！これからも頑張ってください。応援してます！ (2019年11月10日 19時) (レス) id: 61c94025e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：グミカン | 作成日時：2019年11月10日 19時
