『バルコニー舞踏会#溺恋student』九龍ケント ページ7
「こんな所に女1人で居ると色々と危ないんじゃないか？」
会場の雑音と共に入ってきた聞き慣れた声に顔だけ振り向き声を返す
「先生こそ、こんな所に教師と生徒2人きりなんて色々と問題あるんじゃないんですか？」
「ごもっともだな」
笑いながら隣に立つこんな時でも白衣の彼は本当に分かっているのだろうか
こっちが不安になってくる
「パートナーはどうした」
「音信不通の行方不明です」
「探さなくていいのか？」
「リードして踊るなんてもう懲り懲りです
先生は生徒を見張ってなくていいんですか？」
「見張ってるよAを」
「そうじゃなくて...」
女子生徒から大人気科学教師のことだ
可愛い子からのダンスのお誘いなんて両手両足をたしても全然足りないだろう
そんな教師が私と2人きりなんてきっと彼のファン達が黙っていない
それに彼の教師人生だって危うくなりかねないのだからもう少し危機感を持って欲しいものだ
「先生、私そろそろ会場に戻ります」
「じゃあ、戻る前に...
一曲踊って頂けませんかお嬢さん」
そう言って方膝を地面に着き、私の右手を取り、そのまま手の甲に口付ける姿は白衣という格好のせいで台無しな気がするが、不覚にも見惚れてドキドキしてしまった私も私だ
「一曲だけですよ」
一曲だけでは終わらないことは目に見えてるのにそう口にする私はズルいのだろうか
いや、ズルいのは私の弱い所を突いてくる先生の方だ
そんなことを考えながら閉めきった扉から辛うじて聴こえてくる演奏に合わせて晴天の夜空の下で踊る
「躍りながら考え事？相変わらずAは器用だな
でも...」
突然、耳元から優しい声が聞こえたかと思った瞬間、私は彼の腕の中に居た
「今は俺のことだけ考えて、俺だけを見て」
「ケントさん...」
「あれ？教師と生徒じゃなかったっけ？」
「っ..ケントさんはズルいです」
そうだ
彼はいつだってズルい
私が元気がない時は無理しなくていいんだって言って抱き締めるのだってそう
子供の様にはしゃいでたかと思えば大人な顔を見せるのだってそう
今みたいに優しく口付けるのだって
彼の全てが私を翻弄し魅了して目を離させない
「好きだぜA」
そう言ってもう一度口付ける貴方に私は今日も溺れていく
『バルコニー舞踏会#お坊っちゃまスキル』 榊原タツキ→←『バルコニー舞踏会』 選択制
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ちゃ湖(プロフ) - 樹季さん» なるほど、2ですか...今後の執筆活動の内容として視野に入れさせて頂きます。短編はネタさえ貯まれば何とかなるのでネタと気分が貯まり次第、2を書かせて頂くと思います。それまで気長に待って頂ければ幸いです。 長々と失礼致しました (2015年2月15日 10時) (
レス) id: 780105eb5c (このIDを非表示/違反報告)
ちゃ湖(プロフ) - 樹季さん» くだらない後書きを読んでくださったうえに、コメントでの嬉しい御言葉まで誠にありがとう御座います。選べないなんて言って頂けるとは思いもしなかったので、純粋にとても嬉しいです。 (2015年2月15日 10時) (レス) id: 780105eb5c (このIDを非表示/違反報告)
樹季(プロフ) - 私的にはとても嬉しく思います。ちゃ湖さんの決める事なので何も言えませんが１つの案として考えて貰えると嬉しいです。更新お疲れ様でした。そして長文失礼致しました。 (2015年2月15日 4時) (レス) id: 367d06e3bc (このIDを非表示/違反報告)
樹季(プロフ) - 終わられるのはとても寂しく感じますね。好きなのは選べません！そのくらいどれも好きなのです。ちゃ湖さんが良ければなのですが、この短編集の2と言うものを書かれてはいかがでしょうか。 (2015年2月15日 4時) (レス) id: 367d06e3bc (このIDを非表示/違反報告)
ちゃ湖(プロフ) - 妄想少女Ｍさん» ネタ切れ故のネタ使い回しなうえに勝手に御名前を載せてすみません;; 喜んで頂けて良かったです。ネタが思い付かず、更新が滞ってしまうことが自分の中で半確定してますが、頑張ります。 ありがとうございます。本当にピンチな時に御力を貸して頂きたいです！ (2015年2月9日 19時) (レス) id: 780105eb5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃ湖 | 作成日時：2015年1月2日 4時
