君の彼氏になりたい。【3】 (ページ11)

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〇カップルみたいページ11

--Abe Side--

重い瞼を上げ、
目を開ける。

窓に目を向けたら、
外を見たら
もう明るくて
体をゆっくり起こす。

阿部「喉乾いた...」

Aちゃんの
双子のお兄さんの
颯さんの部屋を出て
リビングに向かう。

リビングに着くと、
Aがキッチンで
朝ご飯を作っていた。

『亮平くん、
おはようっ』

朝から破壊力がすごい
てかもうこれって
傍から見たら
同棲してる
カップルじゃん...

『亮平くん？
どうしたの？』

阿部「ううん、
寝ぼけてて...
おはよう」

『おはよう
喉乾いたでしょ？
テーブルの上にお水
置いてあるよ』

『もうすぐ
ご飯出来るから
待っててね』

いや、もう会話が
カップルなんだよなぁ...

テーブルに目を向けると、
本当にお水が置いてあり、
少し驚く。
出来た子だなぁ...

『ご飯できたよ、
食べよっか』

そう言われ、
Aが作った料理を
2人で食べ始める。

美味しすぎる...
料理も出来るなんて
すごいなって思ってたら
俺は、美味しいと
口に出してたらしい。

阿部「美味しい...」

『本当？ありがとう～』

阿部「Aちゃん、
料理上手だね」

『...Aって
呼ぶんじゃなかったっけ？』

そう言われ
Aちゃんの方
向くと、口角を上げ
ニヤッとしていて
小悪魔な顔で見てくる。

阿部「えっ...
あっ、そうだった...」

Aちゃんよりも、
2歳も上の俺が
翻弄されている。

『ふふっ、
そんな慌てなくても(笑)』

『気分で呼んでよ。
あっ、でも
2人の時だけね？』

2人の時だけねって
言葉にも、
ドキッとする。

昨日から
ドキドキしっぱなしで、
本当に心臓が
いくつあっても
足りない。

阿部「そういえばさ、
今日なんの仕事だったの？」

『それ聞いちゃう...？』

阿部「急遽休みに
なったって言ってたから、
気になって」

『...グラビア。』

阿部「あぁ...
断ったんだ(笑)」

『だってさぁ...
苦手なんだもん...』

阿部「卒業公演のときも
嫌がってたもんね」

『いい加減
ちゃんと
やらないとね...笑』

阿部「翔太や
めめに怒られない
程度にね」

『そうだね、
しょっぴとめめって
あんな過保護だっけ？』

阿部「Aに
だけだと思うよ(笑)」

あ、俺さっき呼び捨てで
呼べなかったのに、
今普通に呼べたわ。

これはもしかしたら
俺もあざといのかな
って思うわ。

そんな俺を見ながら
ニコニコしてる
Aちゃんは、
俺に負けないくらい
あざといと思う。