趣味で歌い手やってたんですが、【stpr】

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"暗号機寸止め完了！"



野良から飛んできたチャットにAがやっと『ゴール出来る…』と歓喜の声を上げる。


少しして殴られる音がし、次いで通電のサイレン音。





はい、中治りの完成。









「どう、逃げきれそう？」

『窓枠越しのダウンだったから余裕はありそう』

「どっちもゲート前待機してたから間に合いそうだな。がんばれよー」

『了解！』









――――――結果、








『いえーい、４逃げgg！』

「ナイチェー」

『へへへ』





逃げてただけだけどね、なんて笑ってるがそもそも逃げるのが難しいゲームなんですよAさん。









「なあA」

『なに？』

「次いつ東京来んの」

『んー特に予定はないかなあ、』

「久しぶりに遊ぼーぜ」

『ええー…また唐突な』




「予定は俺が合わせるから、な？」









おねがい、と言わんばかりの猫なで声でそう言う。

弟が一人いると言っていた長女気質のAは、甘えられると弱いのを俺は知ってる。

ヘッドホン越しにんんんん、と悩む声が聞こえる。






…もうひと押し。









「なーAー…あいたい、」







『っあーもう…解ったよ、来週末なら行けそうだから後でLINEする』









A愛してるー、と棒読みで投げ掛けると、




しょうがないなーと溜め息混じりにふふ、と笑い声がする。









――それだよそれ、その笑い方で気づいたんだよ俺は。


本人は無意識なんだと思うけど。









Aは手持ち無沙汰なのか、居館上のキャラクターをうろちょろとさせていて落ち着かない。





『ねーもう次のマッチング入っていい？』

「はいはい今日はとことん付き合いますよ」

『…言ったな？今日は寝かさねーぞさとみィ』

「なんなんだよそのキャラw」









…まあ、お願いごと聞いて貰った訳ですし？

この感じだときっと明日は仕事が休みなんだろう。

朝までだって付き合ってやろうじゃないか。




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11:00→←バレました。

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