叶わぬ恋見つけました。 Ｒｙｏｕｓｕｋｅ.Y 【 ２ 】

＃６２ ページ13

翌日から私は普段通り学校へ行った。


涼介とは電車で会うし侑李と香枝にも会うから朝は楽しみ。


「○○駅〜」


そんなアナウンスが流れると同時にたくさんのサラリーマンからもまれながら涼介が電車に乗ってきた。


涼介はすぐに私を見つけて近くに来てくれた。


「はよっす。」


「おはよ。涼介も朝から大変だね。」


私がそういうと苦笑いして”まぁな”といった。


その後の駅で侑李たちに合流して４人で通学路を歩く。


校門の近くへ来たとき一人の先輩？が私たちの方に向かって速足で歩いてきた。


そして、私の前に立ち


「君がAちゃん？」


「えと、は、はい。」


童顔の可愛い感じで黒めの髪でフワフワしてる。背は、涼介よりちょっと高いくらい。


「俺、３年４組の有岡大貴。君のことが好きになりました。」


「え・・・え？」


私が戸惑ってると


「は？」


涼介が私の前に出てきて言った。


「お前何言ってんの？」


「ちょ、涼介。先輩・・・。」


「は、んなもんかんけーねー。」


あぁ、完全喧嘩腰だよ。


完全に敵を見る目になった涼介に動じず余裕の笑顔でいる有岡先輩。


この先輩も結構怖い。涼介に動じないって相当のメンタル。


「君、山田涼介？」


「そうだけど。」


バリバリため口の涼介。


ちょっとくらい敬語使えー。



「山田君。Aちゃんのこと好きなんだ。」


「ったりめぇじゃん。彼氏なんだから。」


改めて言われるその言葉に顔が熱くなる。


「ふぅん。予想外。ま、奪うだけ。」


「ふざけんな。」


「ふざけてなーい。」


凄い軽い声で答える先輩。


そして私の方に顔をのぞかせて


「知っておいてね。いろんなとこ出没するから。」


そう言って去っていった。


「大貴って僕の弟とおんなじ名前じゃん。なんかやだ。」


侑李・・・。そこ？


「A行くぞ。」


「え、あ、うん。」


涼介は少し乱暴に私の手をつかんで速足で歩いた。

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