第六十二話(みかぜ&yu-kun ページ17
「ていうかうちら何踊るん？」
「そう言えば決めてなかったね。ワルツとか？」
「わるつ…？なんや、新種の鳥？」
蜜柑はワルツを知らないらしく、ボケを投げてきた。
「違うわ。今回踊るのはこれ」
蛍ちゃんはどこからともなく小型のテレビを取り出しリモコンの電源をつけた。
「………うん」
なんとも言えない、まあこの歳の子達ならまあ…そうだよな…。
「ん？うちのボケスルーかいな？？？」
「丁度最近でてきたばかりのアイドルのダンスと歌。これを覚えてもらうわ」
「どこまでもスルーやな」
「最近ってことは…まだ人気はないの？」
「まだね。私が作ったタヌキ型コンピュータによるとこの子達はすぐ流行る。だから私たちが先取りしてガッポガポよ」
蛍ちゃんの目が$マークに見えた気がするけど
気の所為にしておこう。
「ひぇ〜べっぴんさんらやなぁこの子達。ほんとにうちらがやるん？」
「最初に言ったでしょ。あんた達可愛いんだからこれくらいはやってもらないと宝の持ち腐れよ」
「ほ、蛍…！」
「特にA」
「うちも特にに入れてやぁ！うがぁー！」
「出た、怪獣蜜柑星人」
「…さて、茶番が長くなったわね」
「茶番て」
「さあ、練習しましょ。
まずこの動画を見て見ましょう」
「なるほど...簡単そうに見えるけど結構繊細と言うか細かいダンスも組み込まれてるんだね」
「ええ、そこが目の付け所よ。そこでライバルに差をつけるの。」
「ふおおお...なんかかっこええな...！！」
それに私は苦笑いをしながら言う
「もう、蜜柑はすぐ感化されるんだから」
「や、なんかかっこええやん！」
「...カッコイイかな？」
「さ、とりあえず見ながら通していくわよ」
「「は〜い」」
曲が終わったあと、全員で自分の感想を言い合う
「...なんとなくは踊れるかな？」
「なんや、簡単やん！」
「...私、運動向いてないのよね」
「蛍ちゃん...」
私は思わず苦笑いを浮かべた
言い始めた本人なのに...
「なあなあA、蛍！うちこれ向いてるかもしれへん！」
「うん、蜜柑はすごい上手だった。さすがだよ」
「まあ悪くはなかったわね」
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