☆ハイキュー!! 短編集☆

記念日の場所　☆縁下 〜亜さん リク〜 ページ48

今日は初彼と初デート。

待ち合わせ場所に15分前に行ったにも関わらず彼はもうその場所に居た。


あ「力君？！は、早いね！」

縁「うん、Aとの初デートだからね。つい早く来てしまったよ。」


優しく微笑む彼にキュンとする。

私は彼の腕を抱きつく。


縁「A？！」

あ「力君、大好き！」

縁「っ///お、俺も好きだよ。い、行こうか。」


縁下君は頬を少し染めて戸惑いながらも水族館へと足を進めた。


水族館に着くと私は周りにいる小さい子達の様にはしゃぐ。


あ「縁下君！見てみて！この魚の口！！」

縁「うん、凄いね。」


そんな私とは対照的で彼は優しく私も見守っていた。


縁「A、何か飲み物買ってくるから。ここで待っててね。」

あ「うん！きちんといます！」


クスッと笑うと力君は飲み物を買いに行った。


私は力君に言われた通りにその場で魚達を眺めていた。

すると後ろから声をかけられる。


男「君、可愛いね。さっきから見てたけど一人で来たの？俺と一緒に周らない？」


なぜかそんなことを言う同じ歳くらいの男の人に私は目が点になる。

でも不意に目の前にいる男子が見えなくなる。

力君の背中だった。


縁「すみません。この子、俺の彼女なんで。…気安く声をかけないでもらえますか？(ボソッ」

男「っ！」


男の人はなぜか急に青ざめてさっさとどこかへ行ってしまった。

そして私は笑ってしまった。


縁「…何笑ってんの？」

あ「だって、あの人、魚に一人なの？俺と一緒に周らない？って言ったんだよ。私、目が点になったちゃったよ〜。」


あははと笑っていると彼は何とも言えない様な顔をしていた。


あ「どうしたの、力君？」

縁「さっきの人、なんか気の毒になってきた…。」


訳が分からず首をかしげる。


縁「Aはもっと警戒心をもって。」

あ「わ、私はいつでも警戒してるよ！誘拐されたことないもん！」


プイッとすると力君に腕を引っ張られる。


チュッ


と軽いキスをされた。

あまりの一瞬に誰も私達がキスしたことに気づかない。



縁「ほら、全然警戒心が足りない。」

あ「っ///…力君も警戒心を持ってね。」

縁「えっ？」


私はグイっと引っ張って彼の頬にキスをした。


あ「ふふ、仕返し！」

縁「っ！…はぁ、もうほんと、敵わないよ。Aには。」




この水族館は記念日の場所になった。



初デートをした場所だから？

それもあるけど…。







二人のファーストキスをした場所だから。

面倒くさい彼氏　☆木兎→←我が儘　☆赤葦 〜いっちゃんさん リク〜

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