☆ハイキュー!! 短編集☆

友達から　☆黒尾 ページ27

気になる女子がいる。



窓際の一番後ろに座る鈴乃はいつも一人だ。


そしていつも本を読んでいる。



黒(研磨に似てるな・・・。)



でも研磨とはちょっと違う気がする。



だからすごく気になるのだろうか。









放課後



練習も終わり帰宅の準備をする。


だが俺は教室にノートを忘れていたことに気づき教室へと行く。


教室に入ると誰かがいた。



いたというか・・・。




黒「寝てるな・・・。」



あの鈴乃が机に伏せって寝ていた。


微かな寝息が聞こえる。



黒「あー、おーい。鈴乃〜。起きろー。」


あ「ん・・・ハッ！」



肩を少し揺すり呼びかけると案外早く起きた。



黒「おっ、起きたか。」


あ「えっ・・・。黒尾くん？」


黒「俺の名前知ってたのか〜。」


あ「あっ、はい。クラスの名前は覚えてるよ。もう3年だし・・・。」



まぁ、確かにな。


でも意外だった。


黒「鈴乃って喋るんだなー。」


あ「病気じゃないから、喋れるよ・・・。」



天然のせいかイマイチよくわかっていない鈴乃に笑ってしまった。



黒「そういう意味じゃなくてよ。お前が喋ってるとこ見たことないからな。」



あ「と、友達いないから・・・。」





・・・・・・・




黒「・・・・一人もか？」



あ「はい・・・・・。」




ぶはっ




爆笑してしまった。



あ「わ、笑わないで下さい！真剣に悩んでるんですっ！！」



黒「わりぃ、わりぃ。でも、もう3年なのにな・・・クッ。」



まだ笑いが出そうになるが我慢する。



あ「なぜか話しかけると皆畏まるというか、硬くなるというか・・・。だから話かけにくいんです。」


黒「あー・・・。」



鈴乃自身気づいていないだろうが、烏野のマネと互角以上に美人だ。



だからクラスの奴ら全員、緊張するのだろう。



あ「でも、卒業までにはお友達、できるように頑張ります。」



鈴乃は拳を作り意気込む。



可愛いな、と思ってしまった。



黒「なぁ、鈴乃。」


あ「は、はいっ。」





黒「俺が鈴乃の初めの友達になってやろうか？」




鈴乃は目を見開く。



そして、初めて俺に笑顔を向けてくれた。









黒「友達から次は恋人だな！」



あ「はいっ！・・・・・・・・えぇぇ？！？！」

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