〃 ページ44
「うー、やだー、もうここから動きたくない―
働きたくないでござる―」
「早く行け」
駄々をこねるが、一蹴されてしまう。
こんな美人がわがまま言ってるのに、どうしてそんな冷たくできるのよ。
ムッスーンとした顔をして、口を尖らす。
「家を除けば、ここが一番居心地がいいのよ」
「牢屋の前が心地いいだと？悪趣味だな」
……確かに。
さっきから納得させられてばかりだ。
けれど、私はそんな悪趣味な人間じゃない。
と思ったところで、ふと思いついた。
「……じゃあ、こういうのはどうかしら。牢屋の前じゃなくて――」
手招きをして近くに呼び寄せると、耳元で囁く。
「――貴方の傍が、心地いいの」
「……っ！？な、な、な、このっ」
途端、今までにない動揺を見せる彼。
カラカラと笑う私の声と、彼の叫びが響いた。
私は声も美しいから、照れるのも仕方ないわね。
「大人をからかうんじゃないわよ！」
「歳はそんなに変わらないでしょ……ふふ」
「どうでもいいから早く仕事しなさい！
囚人に仕事を促される看守って何なのよ！？」
「はーい」
「……心臓に悪いのよ……」
おかしくって、おもしろくって。
こんな人が殺人を犯したなんて、考えられなかった。
看守としてどうなのかと思われるかもしれないけど、
私にとって彼は特別な存在だった。
囚人と親しくなるなんて周りから白い目で見られるから、
二人きりの時しかこうして話せなかったけど、楽しかった。
刑務所を出たら、飲みに行こうなんて話もした。
なんで過去形なのかって？
……彼は、消えちゃったから。
あー、馬鹿だなぁ、私。
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リクエストありがとうございました。
デスゲーム参加のため拉致され、そこで初めて、
夢主が自分の気持ちに気づく的なお話が書きたかった。
友達だと思ってたけど、もしかして私……え、嘘、まさか
みたいなシチュ好きです。
彼との思い出を振り返って、あの人、私のこと好きだったのかも、
なんて気づいて、早く自分の気持ちに気づいて言ってればなぁ
なんて後悔しています、夢主は。
デスゲームクリアして再会した時を想像して一人でにやけました。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
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瑠衣華(プロフ) - 幽輝＆華さん» ありがとうございます。誤字は普通に私のミスです、すみません。面白いといっていただけて光栄です。これからも作品作り頑張ります！ (2019年1月4日 21時) (
レス) id: 9adbf105ee (このIDを非表示/違反報告)
瑠衣華(プロフ) - クロノスタシスさん» コメント見落としていました、すみません。共感してもらえて嬉しいです！「実は生きてたりせんかなぁ……？」ってずっと思ってます (2019年1月4日 21時) (レス) id: 9adbf105ee (このIDを非表示/違反報告)
幽輝＆華(プロフ) - 被虐のノエルのオスカーさんのやつ、＜ジーノ管理官＞が＜ジーの管理官＞になってますよ？わざとだったら、すみません！！あと、ものすっごく面白かったです！これからも、頑張ってください！！ (2019年1月1日 1時) (レス) id: 0b112b624e (このIDを非表示/違反報告)
クロノスタシス(プロフ) - 吐きそうな程にアリスさん好きなんは分かる。キミガシネの2章前編ラストは分岐で、レコが死ぬかアリスが死ぬかだったかと……それ見てたワイ「どっちも死ぬなよォォォォ！」でした。ハイ (2018年9月16日 23時) (レス) id: 7e91a010ff (このIDを非表示/違反報告)
瑠衣華(プロフ) - 雪さん» 共感してもらえてありがたいです。やっぱりショックですよね……。ホラゲキャラは本当に、みんな天使だしかっこいいし可愛いし、人生の癒しって感じです。 (2018年9月16日 21時) (レス) id: 9adbf105ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠衣華 | 作成日時：2018年4月14日 21時
