フリーホラゲー好きによる自己満足短編集

殺戮の天使　エディ　リク ページ40

見てしまった。
あの子が人を殺すところを。

近所に住むメイソンさんの、三男……だったかな。
確かエドワードという子。

くるくるとした赤毛とそばかすが特徴の、動物が好きな優しそうな子。

そんな子が、同い年ぐらいの女の子をスコップで殴って殺した。

真夜中の墓地で。


その後、女の子の死体を立派なお墓に埋めながら、彼は泣いていた。

私はそれを、陰から見ていた。

そんな時間に墓地にいた理由は……
まぁ、言いたくないって言ったら察してくれるだろうか。

家にいたくなかったとか、夜風にあたりたかったとか、そんな感じ。



私はそれを見ながら、恐怖に襲われていた。


あんな優しそうな、しかも子供が……。

大人に言った方がいいのだろうか。
警察に連絡した方がいいのだろうか。

それよりまず、逃げないと。


けど、足は動いてくれなかった。

怖くて動けなかった。





噓。

確かに怖かったけど、だから動けなかったのではない。
動かなかったのだ。


もっと見ていたいと、思ったのだ。


涙を流しながら、女の子をいとおしそうに、大切そうに、
棺に入れて、埋葬する。

そんな彼を、もっと見ていたいと思ったのだ。


なんておかしな思いだろう。

ホラー映画を好奇心に駆られてみるのとはちょっと違う、
不思議で、おかしな感情。

それでも、欲望に駆られた私は、陰からじっと見つめていた。



結局彼は私に気づくことなく、帰ってしまった。


それでも、私の心臓はまだ早鐘を打っている。
ゆっくりと登りだした朝日の方に体を向け、まとまらない脳で考える。


彼のことを、知りたい。
情報を、集めなきゃ。

彼を、ずっと見ていたい。






それから私は、彼を観察することにした。

寝る間も惜しんで、彼の家を窓から見て、
夜中にそこから飛び出す影を見つけると、私も飛び出した。


そうやって、彼が動物を殺して、埋める姿を見て、
惚れ惚れとため息をついた。



それが俗にいうストーカー行為だと気づいたのは、本人に言われてからだった。






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またヤンデレ……？と思ったらごめんなさい。
始めは純情にしようと思ったのに、なんかこうなった。

殺戮の天使って、ヤンデレがすごく書きやすいんですよ。
ストーリー的に。個人的に。


最後はエディに気づかれるオチです。
その後は……シリアスに行くか、ギャグに行くか、あなた次第((


リクエストありがとうございました。

解説　ケイジさん→←字数が足りなかったので

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

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