フリーホラゲー好きによる自己満足短編集

〃 ページ19

泣いた後だし、顔も真っ赤だし、今の私の顔は見れたもんじゃない。
こんな醜態をさらしたことによる羞恥心が身を焦がす。


「案ずるな」


またもやすぐ近くで声がして、私の心臓はもうはちきれそうだ。
男に大勢がない私のことをからかっているのか……？だとしたら酷い。

アルネ様に少しだけ怒りがわいた。

しかし、案ずるなとはいったい何に対してだろう。
アルネ様の言葉の続きを待つ。

そして、驚きに身を固まらせることとなった。


「――お前も連れていってやる」

「……………………………はい？」


何を言っているのか。
理解が追い付かない私に、アルネ様は丁寧に説明してくれた。

要約すると、リンもできればずっと私と一緒にいたいと望んだらしい。
そして、一つの案が出たというのだ。


「A・ラインヴァイスよ、吸血鬼にならないか？」

「……………………………はい？」


今度は衝撃のあまり手を放して間抜けズラを晒すほど、
頭は驚愕であふれたのだった。








その後、決意を固め血を飲み、無事吸血鬼となったAが
アルネに弄ばれながら(いじられながら)徐々に外堀から埋められていったのは別の話。


「あの、お姉さまがよく涙目で耳抑えているのですが、
お姉さまに一体何をしているのですか？」

「くっくっく……あやつの赤面した顔がどうにも面白くて、
つい弄って(いじって)しまうのだ」

「なるほど、つまりアルネ様はお姉さまが好きなんですね！」

「む、ま、まぁ、そういうことになるな……」



「Aちゃん、結婚おめでとう！まさかアルネが……フフ、ねぇ？」

「ジシェ、あなた何言ってるの？頭狂った？」

「照れ隠しなんてしなくていいんだよ」

「？？？」








「で、結局結婚するとか……私って流されやすいのかな？」

「何か言ったか？」

「いーえ、そういえば流れで付き合って結婚したなぁと」

「なんだ、告白の一つでもしてほしかったのか」

「いや、そういうわけじゃ……」

「愛してるぞ、A」

「……し、死ねぇ！！」


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お待たせしました。
遅くなってすみません。

今回も長くなりました。
アルネが思いを寄せる描写ができなくて
最後に会話文を入れて無理やりそう見せかける。

私の得意技です。
後日譚の会話文最高。

……ごめんなさい。

リクエストありがとうございました。

徒花の館　翠　リク→←〃

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