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『走り込み……。ふむふむ。』
「何だお前……初めてみる顔だが。」
『柱稽古に参加しに来ただけです……。えっと、元…音柱様?』
「そうかよ。だが、俺の稽古はお前にとって、派手にキツいものだぜ。」
走り込みの何がキツいのだ。
師匠のもとで、色々やってきた私にとって軽いものなのだが。
「取り合えず、お前の力を見るために……ずっと先にある派手にでかい杉の木からまたこっちに戻ってこい。距離は短いが、どれだけ速く戻ってくるか気になるからな。」
『なるほど……。分かりました。』
距離は短いと言うが、彼の短いと私の短いの感覚が同じとは限らない。
でも、面白そう。
「ほら、とっとと行ってこい。」
そう言われたので、私は呼吸を整え杉を目指した。
私が先程まで立っていた場所に、強い風が吹く。
目の良い人以外、私の姿は見えなかっただろう。
「あいつただ者じゃねぇな……。」
あった、杉の木……!!
初めの場所に戻るために、そころ境に折り返す。
あっという間に、初めの場所に帰ってきた。
本当に短かった。
「お前、柱の継子か……?」
『さぁ。それは言えません。』
にしても、これでは軽い運動にに過ぎない。
他の柱の所にも行ってみよう。
「何かお前……弱そうな見た目な癖に、案外凄いんだな。」
『それは、私への嫌味として受け取って構いませんか?』
「いゃ、そうじゃなくてな……。ただ、凄いって言ってるだけだろうが。」
『まぁ、私を凄くしたのは師匠ですから。だから、師匠が凄いんです。それでは。』
一瞬にして、私は消えた。
さて、次はどの柱の所へ行こうか。
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作者名:アリサ | 作成日時:2019年9月7日 19時