幕引き ページ37
Aがエルフの女達を誘導し終えたあと、信長が床に伏し豊久が仁王立ちで構えていた。
「手が早いんだわ…」
豊「そがいな事おいが知るかぁ!!そがいな事おいに関係無か!!」
そのタイミングで与一が合流した。
与一はオルミーヌの肩から茶化すように会話に入った。
与「ただいまーなんですケンカですか。こわい。」
豊「ケンカではなか。」
信「うむ違う」
与「そうだね。違うね。」
「いや…口で言えや…両方…」
Aだけはドン引きしていた。
ふと、人の気配がして兵士が集められていた方へAは目を移した。
すると1人だけ手を挙げて怯えたまま命乞いをする男がいた。
与「一人残ってる。」
エルフ「何もしてないとああまで言ってるんだ。殺したら俺達も連中と同じになる。」
与「うん。そうだね。」
「ああ…DT…」
信「不憫な奴だ。オルミー乳、おっぱいもましてやれ。」
A・オル「お前が射られろ。」
「というか私も女だが??胸あるが?揉ませんが。」
信「やめろ。早死にしたくねぇ。」
日が暮れ始めて紅い日が赤い中庭に刺していく。
むせ返るような血の匂いにはオルミーヌもAも慣れてきて、当たり前のように総大将・豊久の指示を仰いでいた。
豊「骸の首ば狩って弔うぞ。憎かろが死ねば仏。体は玉薬じゃ。」
________________________________________
荷馬車に積まれた大量の遺体。首から上がない[それら]は大きな布を被せている。
先程の惨状が想像できないほど、穏やかな時間が流れていた。
与「A殿。」「与一!」
列の後方で荷馬車を引くAに与一が声をかける。
「どうしたの?豊久たちと前の方にいなかったっけ。」
与「豊久殿は信長殿と話されてますので、私はこちらに。足の具合は?」
「あぁ…」
Aが駆けつけた時と包帯の巻き方が違っている。与一は巻き直すほど痛みが増しているのかと、目ざとく見つけていた。
「…大丈夫!馬に乗ってるから特に…というか信長さんは徒歩でいいのか…気使うな…」
与「恐らくA殿に気を使われたのでは?」
与一は優しく笑いながら前方にいる信長を見た。
与「存外、大事にされていると思いますよ。」
「……なんか、泣いてる場合じゃなかったな。さっきはありがとう与一。」
Aは自分を律するように唇を少し噛んだ。
荷馬車が揺れると同時にAの喉からウッと短い声が漏れた。
与「A殿?」
与一はふと、Aの足首が前より膨らんでるように感じた。
55人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
猫目石(プロフ) - 更新楽しみにしております。 (2022年2月11日 20時) (レス) @page40 id: 5676b10c1c (このIDを非表示/違反報告)
タムさん(プロフ) - お隣の山田さんさん» ありがとうございます!がんばります! (2020年11月28日 22時) (レス) id: 14a7f52abe (このIDを非表示/違反報告)
お隣の山田さん(プロフ) - 更新待ってます!!! (2020年11月27日 23時) (レス) id: d70d52a6f6 (このIDを非表示/違反報告)
タムさん(プロフ) - aiueooooさん» お待たせしました!(´;ω;`) (2020年11月19日 10時) (レス) id: 14a7f52abe (このIDを非表示/違反報告)
aiueoooo(プロフ) - 待ってました! (2020年11月19日 3時) (レス) id: f537d46eb3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:むきたまご | 作成日時:2016年12月16日 22時