私の役目 ページ34
与「…さて私は森に戻ってエルフたちと合流します。信長殿たちと合流するのは恐らく後になるでしょう。A殿は先に行かれるので?」
「うん、途中でエルフの村によって食料と水を持っていくよ。あと使えそうなもの。」
与「ではご武運を。」
「そっちも…っていっても兵士の方を祈ってあげたほうが良さそう。」
与「エルフたちは逃す気は無さそうですからねぇ」
与一が背を向けて森に歩き出した時、Aが呼び止めた。
「ありがとう!特別扱いしないでいてくれて…私頑張るわ!」
与一は少し驚いたがまた小さく微笑むと手を振って森に向かった。
「仕切り直し、さっさといくぞーー」
Aはエルフの村に向かった。先程とはちがう、晴れやかな笑顔で。
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太陽がもうすぐ頂点になる頃。
広い高原を甲冑を着たもの達がぞろぞろと長い列で歩いていた。
長い耳が帽子からはみ出している。エルフと豊久・信長たちだ。
信「見えてきたな。あれが城か。」
エルフ「はい。いよいよだ……」
豊久はずっと黙ったまま先頭を勇み足で歩いている。
信「あいつそろそろ限界かのー」
信長が豊久を労う言葉をかけようとすると、後方からざわざわと声があがった。
信「何事ぞ。」
エルフ「馬に乗って誰かがこっちに向かってきます!」
信「馬ぁ?…まさか」
豊久は信長の言葉にばっと顔を上げて振り向いた。
大きな声で呼びかけながら手を振る甲冑を着た馬乗り。
「待ってーー!!!今北産業〜〜〜〜〜」
豊「A!!!」
エルフたちの横を抜けて先頭に止まった。
Aはふぅ、と兜を取ると信長と豊久に挨拶した。
「戻りましたー!女の子救出大作戦に私は必要でしょ!ご迷惑お掛けしました」
Aは馬を荷車の方に繋げると一緒に豊久と信長に並んだ。
信「おい足やったって聞いたぞ。乗らんのか。」
「捻っただけ。一応ありったけの医療道具と食料は持ってきました。」
エルフたちはおおおっと歓声をあげた。Aは兜を被り直すと十数メートル先の城を見つめた。
「…あれが本丸ですね。」
信「おう。オッパイーヌが後から来るからお前は合流して俺たちのところまで案内してやってくれ。」
「……了解です。」
一行はまた進み出した。もうあと数メートルで門につく。
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猫目石(プロフ) - 更新楽しみにしております。 (2022年2月11日 20時) (レス) @page40 id: 5676b10c1c (このIDを非表示/違反報告)
タムさん(プロフ) - お隣の山田さんさん» ありがとうございます!がんばります! (2020年11月28日 22時) (レス) id: 14a7f52abe (このIDを非表示/違反報告)
お隣の山田さん(プロフ) - 更新待ってます!!! (2020年11月27日 23時) (レス) id: d70d52a6f6 (このIDを非表示/違反報告)
タムさん(プロフ) - aiueooooさん» お待たせしました!(´;ω;`) (2020年11月19日 10時) (レス) id: 14a7f52abe (このIDを非表示/違反報告)
aiueoooo(プロフ) - 待ってました! (2020年11月19日 3時) (レス) id: f537d46eb3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:むきたまご | 作成日時:2016年12月16日 22時