[ドリフターズ]異世界だけどまぁ冷静にツッコミしていけばいける気がする (ページ4)

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信長ページ4

話を聞いてみると、みんな白い廊下にいる妙な男に出会った、ということがわかった。

豊久も、会った！！と思い出し大声を出す。

豊久「関ヶ原の大戦の退き口の中で！」

信長「関ヶ原？美濃のか。」

「1600年ですよね。学校で習いましたよ。確か……徳川と…」

豊久「徳川勢と石田勢の大戦じゃ。」「あぁ、それそれ。」

微妙な間の後に。

信長「んん？待て待て待て待て！！なんで徳川がそんな所で戦をする？」

豊久「なんでって、関白亡き後、世は戦国逆戻りよ。」

「やべぇ全然わかんない。」
与一「同じく…」

信長「関白って……なんで関白なんぞが天下を差配する！？」

豊久「関白殿が天下を取ったからよ、関白秀吉公が。」信長「待てぇえい！！」

信長「ああ？なんであのハゲネズミが天下とってんだよ！！」

「あっハゲって言っちゃうんだ。しかも、ネズミて。」

豊久「なんだ！！もうめんどうくさい！明○を亡ぼして柴田も亡ぼして天下取ったんだよ秀吉が！！織田家はいま、家康のお茶くみよ！天下布武なんざ誰も覚えておらんわ！」

「まじか。」

また間が開く。信長は何かに気づいた。気づいてはいけない、しかし確かめずにはいられないことを気づいてしまった。

信長は静かに切り出した。

信長「信忠は…せがれはどうなった。」

豊久は遠慮なく言った。

豊久「………死んだ！！光秀に二条を攻められてお前さんが死んだと思って城を枕に最後まで戦って、死んだ。」

信長「ははは」

信長は笑う。

信長「はははバカ息子じゃ！！」

「信長……」

信長は苦しそうに手に力を入れた。
まるでやり切れぬ思いを、噛み締めるかのように。

信長「バカたれが。バカたれ。さっさと逃げればよかろうに。」

「…………」

Aは声をかけるべきではないと分かっていたが、信長が一瞬見せた父親の顔を見て何かを言わなければと、もどかしくなった。

与一「全ては無常ですなぁ。」

その与一の言葉が今の信長を表していた。