Episode 16 ページ16
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侑李「ねぇ、A」
「んー?」
侑李「ちょっと付き合って、」
「は?」
いつも通り亜依と帰ろうとしたら侑李に誘われ、私の返事も聞かないで強引に手を引く。振り返ると亜依は呑気に手振ってたから、いいのかな?
侑李「……新しいゲームが出るの。買うから、付き合って」
「あ、なんだそういうこと。」
急に教室を飛び出すからどうしたのかと思ったけど、想像出来る用事で安心した。
しばらく歩いていても手は繋がれたまま。侑李、なんか変。どうしたのかな
侑李「あ、着いたよ」
「おー、おっきー」
侑李にそのままついていくと連れてこられたのは大きなショッピングモール。こんなの近くにあったっけ?
侑李「ぼく、駅こっちの方だからさ。Aは逆でしょ?だから知ってるの。」
「なるほどー……へぇ知らなかった」
確かに、学校を出てから私がいつも歩いてる方向とは逆に向かったから全然知らない道が新鮮だった。
侑李「ゲームは3階。いこっ」
いつになくウキウキな侑李。ゲームのことになるとこうなるのか。可愛いな。
慣れた足取りで3階のゲームコーナーに足を進める。私にはさっぱり分からないけれど、侑李が楽しそうだからなんだか嬉しかった。
侑李「こーた、これ」
宏太「おー、ちねん。はいはい」
レジにいた店員さんと気さくに話している。知り合い??常連さんだから覚えられてるのかな
名札に『薮』と書かれた、その人は手際よくレジ打ちを始めた。
侑李「これ、こーた。僕の中学の時のせんぱい、ありおかせんぱいと同い年だよ」
「あ、、そうなんだ。だから仲良いんだね」
侑李「べつに、仲良くないし」
宏太「ちょっと〜傷付くんですけど!」
侑李がこんな冗談言い合えるくらいだもんな
相当仲良いことは理解しました。笑
宏太「ってか誰?彼女?」
侑李「うん。」
「えっ!?」
宏太「へー、可愛いじゃん」
侑李「取っちゃダメだよ、宏太」
「ちょっと!ゆうり、!!?」
ゲームを受け取った侑李がすたすた歩き出して、結局薮さんの誤解は解けないまんま。
ますます行動が分からない。けど、そんな侑李にドキドキもしてた。
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作成日時:2020年4月15日 0時