モテない有岡警備員さん。

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ピロン





ある日届いた1通のメール。









差出人は…涼介君。









この間はありがとね。今週の週末、2人でどっか行かない？









こちらこそ！行きましょう！









どこ行きたい？









んー…遊園地、とか？









いいよ！









なんかすいません…彼女でもないのに。









いいじゃん、デート。









ありがとうございます！楽しみにしてます！









場所は、◯◯遊園地で！









朝から？









うん！









りょーかいです！じゃあ、また週末に！









またね！









涼介君とのやりとりをして、すぐに週末がきました。








__________________





何着て行こうかなぁ。







迷ったあげく、白のタートルネックに短パンで。








動きやすいからスニーカーにしようと思ったけど、涼介君とのデート(？)だからハイヒールにした。









私はワクワクして家を出た。









街を歩いていると、有岡くんがいた。









横断歩道の待ち時間、もう一度有岡くんの方を見てみると、やっぱりいつもと変わらなくて。









話していた人に謝ってばっかだった。









その人がいなくなると有岡くんと目が合って。








有岡くんはすぐに私に笑顔を見せて、こっちに走ってきた。









大「お久しぶりです！…そんなかわいい格好で、どこ行くの？」









「ちょっと、涼介君と遊園地に…」









大「え」









有岡くんの顔から笑顔が消えた。









「え、ど、したの？」









大「つまり…山田と、デート？」









「…かなぁ//」









私はへらぁっと笑った。









大「じゃあ今度俺ともどっか行ってよ！！」









「うん！喜んで！」









大「デートで！！」









「ふふっ、うん」









一生懸命言う有岡くんがかわいくて笑ってしまいそうになるのを必死に堪える。









「あっ、ごめんね、そろそろ行くね」









大「…っ、うん」









私は有岡くんに手を振って待ち合わせの場所に駆け出した。

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