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白「カンファレンスを始めます」
白石先生の合図から始まったカンファレンス。
患者の情報がどんどん伝えられていく中、
塗の番が来た。
俺は思わず俯いた。
白「昨晩搬送されました。
也川塗さん、二十一歳男性。
左腕に骨折あり、腸管損傷もあって出血量も多かったので輸血しました。暴行事件に巻き込まれたようで目を覚ますかも少し分からないところがあります。目を覚ましても心因性の何かを発症するかもしれないので精神科の方に話は通しておきます。あと、目を覚ましたら警察が事情聴取に来るそうです」
藤「夜道襲われたか?物騒だな」
藤川先生の呟きにカンファレンスルーム内がざわついた。
横「男の人でも襲われちゃうもんね……
灰谷先生弱そうだし気をつけなよ?」
灰「うん。ちょっと怖いなぁ」
横峯と灰谷の会話も耳に入る。
灰谷はあんまり襲われそうな気がしないけど。
まあ、世の中色んなやつがいるからな。
塗が襲われたってことは大にぃと竜二もいつそんな目に合うか分からないってことだよな……
橘先生が鳴らしたクラップ音でカンファレンスルームは静かになった。
集中しないと。
緋「名取が知り合いみたいだから担当医は名取に任せます」
白「そうだったの?」
白石先生は俺が塗の事を知っていたことを知らなかったらしい。
緋山先生は言い忘れてたとでもいう顔をしている。
立ち上がって前に出る。
言わないと、だよな。
颯「也川塗は……俺の弟です」
俺がそう言えば、カンファレンスルームに再びざわめきが広がった。
緋「ちょ、そうだったの!?」
白「え、じゃあ也川さんのスマホに着信があった時に話してた御家族は?」
颯「昨日あの後来てくれた兄です。
一緒に来たのは弟で、両親はいません」
話してるうちに湧き上がってくる泣きたい気持ちは全部抑えていつも通り淡々と冷静に。
これ以上は話せそうにないから元いた場所に座る。
俺がこれ以上言いたくないことを察してか、
白石先生は話を次に進めてくれた。
そのあとも続く話。
ほとんど働いていない頭で必死に追いつこうとする。
橘「じゃあ、これで終わり。今日もよろしく」
橘先生の言葉で終わりを告げたカンファレンス。
カンファレンスルームを出ようとした時、緋山先生、白石先生、藍沢先生に捕まった。
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名岡颯貴(プロフ) - ?さん» ありがとうございます!とっても励みになります!誠心誠意書かせていただきます! (2020年7月1日 23時) (レス) id: 9fd7fb69f1 (このIDを非表示/違反報告)
? - 続き楽しみに待ってます! (2020年7月1日 22時) (レス) id: 5ebe61a63e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:名岡颯貴 | 作成日時:2020年6月28日 16時