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隣の部屋に入って、まずは下のベットの竜二から起こしにかかる。
颯「起きろ」
竜「んーっ……」
竜二は俺に背を向けるようにくるりと寝返りを打った。
颯「大にぃも起きてー！」
大「……」
こっちは気づいてもいない、か……。
優しく起こそうとした俺がバカだった。
すぅーっと息を吸い込む。
颯「っおきろーーーーー！！」
竜「はい！起きた！起きまし……いったぁ！」
バッと起き上がった竜二は見事に大にぃのベットに頭を打った。
颯「おはよ。塗手伝ってきて。あと、弁当カバンに入れちゃっといて」
竜「うん」
おでこを抑えながら部屋を出た竜二を見送って上のベットに向かう。
颯「大にぃ、起きてよ」
大「まだねう……」
ゆさゆさとゆすぶってもまだ夢を見ている大にぃにため息が零れる。
仕方ない、奥の手だ。
颯「はぁ、俺がこんなに起こそうとしてるのに大にぃは起きてくれないんだ……ふーん……」
大「お、起きた！起きたから！」
やっぱりチョロい。
何日これで飛び起きてるんだろう？
俺の演技力もなかなかじゃない？
颯「おはよ。ほら、リビング行こ？今日は撮影あるんでしょ？」
大「うん。久しぶりの全員！楽しみだぁ！」
あくびを噛み殺している大にぃの背中を押してリビングへ向かう。
平屋建ての我が家に広がるいい匂い。
リビングの机に並んだご飯、味噌汁、スクランブルエッグ、サラダ。
颯「あ、塗、竜二、盛り付けありがと」
塗「ん。今日も凄い声だったね」
竜「あれで目が覚めないのって大にぃだけだと思う」
ケラケラと笑う二人に、大にぃは威張るように胸を張った。
大「それほどでも！」
ほーん、そんなこと言っちゃうんだね。
ならいいもん。
颯「そっかぁ、大にぃは朝ご飯要らないのかぁ。知らなかったなぁ」
塗「食べちゃう？」
竜「そうする？」
大「ごめんなさい」
弟たちのなかなかの演技力。
ブラコンの大にぃには効果抜群。
颯「よろしい。はい、食べよ」
全「いただきます！！」
うちの兄弟の演技力の高さ、驚異的だなー、なんて思いながら箸をとった。
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名岡颯貴(プロフ) - ？さん» ありがとうございます！とっても励みになります！誠心誠意書かせていただきます！ (2020年7月1日 23時) (
レス) id: 9fd7fb69f1 (このIDを非表示/違反報告)
？ - 続き楽しみに待ってます！ (2020年7月1日 22時) (レス) id: 5ebe61a63e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名岡颯貴
| 作成日時：2020年6月28日 16時
