笑顔の裏の顔。2 ( Daiki.A )

61 Daiki ページ15

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知念と伊野ちゃんと仲良く話したり面白い動物を見たりしてて、


気づいてなかった。





もっとはやく気づけばよかったのにな…








大「なんだこれ！見て柚……柚？」









侑「どうしたの？」








大「柚がいない」









俺と知念はものすごく焦って、すぐ探そうと走り出そうとしたけど



伊野ちゃんに掴まれて行けなかった。






なんだよ、はやくしねーと…！








大「伊野ちゃん、なに？離せよ！」








慧「同じ方向行ったって意味無いだろ？

手分けして探そう。そっち大ちゃん、こっちは知念な」








侑「わかった！」









こういう時冷静な伊野ちゃんは役立つ。





柚に何かあったらどうしよう…

俺のせいだ…！






もしかしたらと思って動物園を出た。




入場はお金さえ払えば何回だってできる。


今はそんなのどうだっていい。






すると、近くから柚の弱々しい声がした。


間違いない。柚の声だ。









大「柚？柚、どこ!?」








少しずつ声の方に近づいていく。




だんだんと何をしているかなんて声で分かってしまう。








大「くそ…っ」







1つの部屋から声がする。



ここだ。







俺は勢いよくそのなかに入った。







見えた光景は最悪で、



柚は涙を流し血だらけでボロボロになっていた。







大「……柚!!!」









俺が柚に近づくとその男は逃げていった。



捕まえようと思ったけど、今はそれどころじゃない。








大「柚…大丈夫か!?」








『だい…き、』








大「ごめん…ごめんな…！！」








俺がそう言うと、弱々しく柚は頷いた。




すぐ伊野ちゃんと知念に連絡をした。







すると、数分でやって来た。








侑「うわ、派手にやられたなぁ…」








慧「とりあえず大ちゃん、おんぶして帰ろう。

近いけど一応タクシーつかまえてくるからゆっくり来て」







大「わかった。知念、服着せるの手伝って」








俺は見慣れてるからぱっぱと着せたけど、


知念は目を開けたり閉じたりしていた。





かわいいなこいつ笑









大「そんなびびんなよ」








侑「うるさいな！かわいそうじゃんだって！」







大「はいはい」








俺は柚を背中にのせ、



伊野ちゃんのところへ行った。






その後ろをちょこちょこと知念がついてきた。








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